ハンターを始めてから、普段の生活というのがとても幸せだというのに気が付いた。
武器を振るったり、憎悪を抱いて敵を傷つけたりすることのない生活。
なんでもない穏やかな生活というのは、なんて幸福なんだろう。
あたしもいつか、そんな生活が送れるようになるんだろうか?それとも闘いの中で死ぬんだろうか。
ガルーダのおうちに、料理を作りに行った。
彼はいつも金色亭で食事を済ませているらしい。確かに金色亭のごはんはおいしいけれど、
いつもそれだと栄養が偏るから……ちょっと心配になる。
彼の部屋は彼らしい、すっきりと落ち着いた様子だった。
早速台所を借りて、料理に取り掛かる。
かまどに火を入れてくれる彼の手付きはすごく手馴れていて、野営とかにも慣れてる感じだった。
作ったのはクリームシチュー。それからサラダにパン。
パンはよく作るから、ちょっぴり自信があった。
いつかあたしがハンターを引退したら、パンやケーキを作るお店を出せたらと思って。
まだ駆け出しのくせに、もう引退のことなんて気が早いけれど。
そもそも五体満足で引退できるかどうかなんて、誰にもわからないのだけれど。
―――それでも。夢を持つのは悪いことじゃないと思う。
彼はすごく喜んで、あたしの料理を食べてくれた。
正直彼の口に合うか自信がなかったけれど、気に入ってくれて本当に嬉しい。
いつか、焼きたてのパンが沢山入った籠を抱えて、楽しく穏やかに生活ができる―――
その日が来るのを夢見て、闘おう。
遭遇者:ガルーダ