ヴァンパイアは人間の宿敵。殲滅しなくてはならない仇敵。
あたし達は彼らがどんな性格であろうと、どんな主張をしようと、それを滅ぼさなくてはならない。
邪悪だろうと、―――善良だろうと。
ヴァンパイアは人間の宿敵。殲滅しなくてはならない仇敵。
モーティから貰った情報を確認する為に、ハンターギルドへ。
すると、カウンターには既にギルドマスターのおじさんと話している先客がいた。
大きな棺桶を背負った、気取り屋の彼。大道芸人かと思ったけれど、彼もハンターだと言う。
どうにも信じられないので、確認も兼ねていろいろな事を話した。
彼の言う事はなんとも頓珍漢な感じで……よく独りでやっていけてるな、というのが素直な感想。
けれど、ちょっぴり楽しかった。
でも、彼はヴァンパイアだった。しかも、あたしが情報を集めようとしていたピエール・フォン・エクセル。
彼は確かに、モーティから血を飲んだという。
彼は言った。
「一族に縛られた、劣化コピーの君に僕は倒せない」と。
「人の為に自分の命を消費する事など無意味だ」と。
……間違ってる。そんなの絶対に間違ってる。
他人の為に自らの命を消費できる、その覚悟が尊いんだ。
自分を危険に晒してもなお、護りたい人がいる。そう思う心が大切なんだ。
自分の為にしか自分の力を使えない者になんて、絶対に負けない。
今回は逃げられてしまったけれど―――今度は、絶対。
遭遇者・ピエール