ヴァンパイア。
闇を統べる魔物。
滅ぼすべき人類の天敵。
決して人と交わる事のないモノ。
金色亭でセリと待ち合わせ。
いつもながらセリの登場は派手だ。酒場でいっぺんに客の視線を釘付けにしてしまった。
……なかなか出来る事じゃない。
彼女とごはんを食べながら、いろいろな話をする。
それで、まず分かったこと。彼女は騎士をやってたらしい。―――確かに、彼女の立ち居振る舞いとか、言葉遣いとか。色んな所にそんな雰囲気があったのは確かだ。
セリはどうして騎士の身分を捨てたんだろう。あたしがセリの立場なら、噛り付いてでも手放さないのに。
でも、華やかに見える騎士の世界でも、きっと沢山のつらい事があったんだろうと思う。
彼女に弟子がいるという事も知った。名前はフェイシア。あたしと歳が近いらしい。セリはいつか紹介してくれると言ってたから、会える日を楽しみに。
まだフランネールに来て日も浅いだろうに、彼女は早速複数のヴァンパイアと闘っていた。
あたしよりも闘っているかもしれない。純粋に、すごいと思った。きっとあたしとセリじゃ実力も違いすぎるだろうな、とも思う。
今度会った時は、彼女がどうしてそんなにヴァンパイアと敵対するのか―――その理由を聞いてみようと思う。
彼女の深いところに不用意に踏み込まないよう、気をつけながら。
帰り際、セリに聖水をプレゼント。
なんとなく、敵を見ると突っ込んでいきそうな感じがするから……。有効活用してくれれば嬉しいな。
遭遇者:セリカ