• インフォメーション

    出版社:PHP研究所

    監修者:伊藤英夫

    分野:世界史、物理、化学、生物

    要求語彙レベル:低

    要求知識レベル:普通

    出版年:1991年

  • 内容

 日本は強い経済力を持ちつつも、原理原則の発見においてほとんど名前を残していない。日本人は実用力の面では輝きを見せながら、発見発明では他国に劣るのはなぜか。監修者はそのような問題意識を抱えつつ、この本は上梓された。この本には、今から約2500年前のピタゴラスの定理からおよそ50年前の放射性炭素年代決定法までの100の発見・発明が発見者のエピソードなどと共に記載されている。この本を見れば、今当たり前に享受している発明品がどのような苦労を経て生み出されたかがわかるだろう。さらには、その100の発見・発明に加え、6分野の身近なものの発明・発見が記載されている。前者に比べると説明は簡素だが、それらの発明品はあまりにも当たり前ゆえその起源について考えたことがなかったものも多いかもしれない。

  • 考察

  今でこそ、毎年のノーベル賞受賞者発表では頻繁に日本人の名前を聞くが、この本が出版された当時、その多くはヨーロッパ人で90年代の日本人受賞者は大江健三郎氏わずか一人であった。勿論、ヨーロッパ至上主義、白人至上主義という文化・歴史的背景もあるだろうが、我が国の技術力が向上し、世界の注目が日本にも向けられるようになったということが大きいだろう。しかしながら今や、世界のアテンションは日本から中国やインドなどに移りつつある。では、このような国々やヨーロッパなどと肩を並べ、世界を牽引するための国であり続けるためにはどうすればよいだろうか。戦後、日本は欧米の技術を盗み発展させることで大幅の経済成長を進めてきた。しかしながら、現在進行形で先端を走っている日本にとって、もはや他国の技術の模倣だけで発展していくことは難しいだろう。あらたに技術を創造することが要求されているのである。 けれども、想像力というものは一朝一夕で身につくものではない。ではどうすればよいか。他国や歴史から学ぶ必要がある。つまり、技術を模倣し発展してきた日本は、次は技術を創造するという”技術”を模倣すべきなのである。

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