奈良県明日香村の飛鳥寺西方遺跡で、7世紀の石敷き跡が見つかり、村教委が17日、発表した。石敷きは大化改新(645年)前に中大兄皇子(天智天皇)と藤原鎌足が初めて出会ったとされる「槻(つき)の樹(き)の広場」の一部だった可能性があるという。

 村教委は、国内最古の本格的寺院、飛鳥寺の南西約120メートルの地点を調査。10~20センチ大の河原石が東西5・2メートル、南北2・4メートルにわたって敷き詰められ、周辺に一回り小さい砂利が敷かれていた。

 今回の調査地の北側で奈良文化財研究所などが過去に実施した調査と合わせ、石敷きは東西30メートル以上、南北70メートル以上に広がる可能性があるという。

 また、石敷きの約1メートル下から、瓦製の土管暗渠(あんきょ)(直径約20センチ)が出土。すでに見つかっている北側の暗渠とつながり、延長は160メートル以上になるとみられる。村教委は「人工的な整備が、飛鳥寺西門付近から南側に広がっていた」としている。

 日本書紀によると、藤原鎌足は644年、法興寺(飛鳥寺)の西の槻の樹の下で蹴鞠(けまり)が行われた際、中大兄皇子と親しく話す機会を持ち、その後、大化改新の策を練ったとされる。

 現地説明会は20日午前10時~午後3時。 

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