講習よりスキー | JOKER.松永暢史のブログ

JOKER.松永暢史のブログ

教育相談、執筆・講演依頼は松永暢史公式サイトよりお願いします。

筆者と授業予約を入れようとした生徒が、「春休み中は朝9時から夕方5時まで塾の講習があるからそれ以降の時間でないと来れません」と言うので、「本当にご苦労様だね。そんなに勉強した後はここへ来なくていいよ。」と答えた。
朝9時から夕方5時までとは、明るい時間はすべて室内で学習ということである。
子どもは勉強しろと言っても勉強しないが、放っておいても遊び始める。遊べという必要はない。子どもは遊ぶ能力に長けているのである。子どもがいくらでも限界までも遊んでいることができるのはどなたもご存知のことだろう。
子どもは日が出ている間は外で夢中で遊ばなければならない。外で充分に遊ばない子どもは、たとえ良い大学に入っても将来使い物にならない人物になる。それどころかパパやママになることができない。子どもができてもそれをどのように遊ばせたら良いのかわからない。
先の塾は、おそらく働く母親たちの要望に添ってそのサービスを提供しているのであろう。しかし、「保育」がその目的の一つであるならば、できたら一日でもよいから子どもを焚火環境に連れて行って欲しい。教師もそれによって癒されるはずである。スキー合宿に行くのもよい。
子どもに深く学習させるには、充分に遊んですっきりしたアタマになっていることが必要である。子どもは遊ばないと精神エネルギーを発散できずにストレスを溜める。ストレスがあれば勉強する気にならない。勉強するとストレスがたまる。だから遊ばなければならないが、すでに夜暗くなって、しかも時間が限られれば、当然そこで手にするのはゲームということになってしまう。ゲームは、自然や自分の体ではなくて機械が対象だから、当然これまた焚火の反対、機械と向き合うことによるストレスが生じる。これでは勉強する気になれないし、勉強してもアタマに入らない。
お母さんが仕事で忙しいご家庭は、塾の予定を減らせて、ゲーム禁止のキャンプかスキーの合宿に入れるのが良いと思う。もし家族で休みを取って出かけるなら最高だ。
少しでも子どもに勉強させたいと思う親は、先ず子どもを外で思いっきり遊ばせてスッキリしたアタマの状態にさせることが必要である。もしくは、家での勉強を一種の「アタマが良くなる遊び」に切り替えることである。
「しなさい」と強制された状況化では、勉強は「労働」になってしまい、アタマが良くなる学習に繋がらない。アタマが良くならないのなら、別のことをした方がマシ。
しかしね、これは筆者だけが語ることではなく、アクティブと主体性を掲げる文科省の「高大接続システム改革」の方向性との一致に他ならず、これがわかると塾も学校も経営が悪化するのは目に見えているので、次の準備ができるまで当面「お客たち」が気づくのをできるだけ遅らせようとする腹づもりなのである。
最近、筆者に面会に来る人で、予めこのブログを読んで来られる人が多いが、「ブログを読んでもどういう人か想像できず、実際に会うといかなる予想とも異なっていた印象を得る」と言う。これはいったいどういうことなのだろうか。
3月27日にV-netで春のパーティーを開きますので、是非皆さんお越し下さい。