講演内容を簡単にまとめてお伝えします。
必要な方に届きますように。

 

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子どもは自己教育システムを持っている。


1歳で歩く、2歳でしゃべる、3歳で考える。単純ではないが、そのように年齢によって相応の学びが一生続く。言うこと聞かなくて当然の時期は3歳と14歳。14歳は大人同士の関係になる入口の時期。3歳の「イヤイヤ」には理由はない。

 

人類には遡ること200万年の歴史がある。狩猟で暮らしていた。農耕牧畜は1万年。工場や事務所が働く場となったのはこの200~300年。今の学校教育はそこで生き残るためのことを教えている。


しかし私たちの遺伝子にあるのは、狩猟採集時代に必要だった本能。逃げる、道具を使う、仕掛けを作る、作戦を立てる、コレクションする・・・これはすべて子どもの本能的な遊びと共通する。


そんな狩猟採集に必要な社会性は、気の合った仲間、話し合い能力、ルール・戦略の統一。


その生活で必要だったことは、住居を作ること、失敗挫折時の回復、自然との交信。失敗や挫折からの回復として必要なことの1つは泣くこと。気持ちの切り替えに必要。泣くのは人間だけ。泣くとか落ち込むとかの上手な使い方が不足している。「泣いちゃだめ」とか言わない。泣きたいだけ泣くこと。そうするとすっきりする。

 

 

○子どもをのびのびさせない3悪
脅し・説得・先回り
ダメダメ言い過ぎると免疫ができて話を聞かなくなる。
長く説得すると聞き流しを覚えてしまう。正しく説得することで子どもの答えは「YES」しかなくなってしまう。子どもが「言われてやめたんじゃない、自分でやめたんだ」と思えるような仕掛けが必要。
失敗させないように親がやりすぎると「ママやって」になる。放っておいて自分でわかることは放っておく。

 

○真似をさせることの重要性
小学校低学年くらいまでは真似ることが大事。
言葉でくどくど説明するのではなく、「こうだよ」とやってみせること。言葉だけで指示しない。衝動をコントロールできるようになる。

 

○泣く子は強い
泣くことで挫折や失敗を洗い流す。
安全弁の働きをする。
気持ちの転換がはかれる。
1分以上泣いている子はそういない。泣かせてあげること。無駄な後悔や焦りも否定しない。

 

 

○無理に言わせてはいけないこと
ごめんなさい、ありがとう、わかった
悪気はなかったのに頭ごなしに叱られると本当にごめんなさいが言えなくなってしまう。すまないと思っていないなら「ごめん」と言わなくていいよ、と対応していると、子ども同士でも「謝りたくない」「謝りたくないならいいよ」という了解が共有できるようになる。時間がたって「あの時はごめん」と言う時もある。人の言うことをよく聴くようになる。自分の思いをわかってもらえるという実感がある。
言わされる感謝の言葉と、腹のそこから湧いてくるありがとうは違う。
わかったと言わされると、わかったふりをするようになってしまう。自分でも本当に何がわかっていてわかっていないのか、わからなくなってしまう。「わからない!」とひっくり返る子どもは「自分の持っているものだけでは太刀打ちできない」ということが理解できたということ。そこからの成長は早い。

 

○評価は邪魔
ビリヤードの実験。最初は評価せずにやらせて、途中から評価されているとわかるように。
熟練者はそれによって伸びるが、下手な人は低下する。クリエイティブなことに関しては、評価されることで全員が能力の低下を見せた。見ている人が偉い人(上司とか)であるほど低下する傾向にある。

 

○ご褒美は邪魔
幼稚園児3組を、以下の違う条件で絵を書かせる。
1.うまくいくとご褒美がもらえるとわかっている→一番絵の質が悪い。
2.ご褒美は知らなかったけど、絵が描けたらご褒美をもらった→1よりもよく描けていたが、ご褒美をもらった時点で活動終了
3.ご褒美はしらないし、貰わなかった→ずっと絵を描き続けた。

 

 

○いけないことをしたとき
その場で対応
 気分でやっているから、後で叱っても意味はない。
叱らず許さず
叱るのではなく、自分の困り感を伝える。叱らないからと言って許容している訳ではない。
時には気合の一発
「こらっ!」空気を変えるために。5秒で切り替え。
罰しない。
理解を育てたいので、まずいことを伝える。
謝らせない。
謝るのは本人の内面から。
戯れてしまう
時には一緒に笑い合って場をおさめる。 

 

 

○愛は無条件・・・こうなら認める、こういうことしたら認めない、ではない。「あなたは認められている」という土台の上だと好奇心が育つ。
畏敬の念・・・立派だな、きれいだなという感性を大切に。

 

オルタナティブ教育(モンテッソーリ、シュタイナー、サドベリー、イエナプランなど)には試験がない。

楽しいことや感動で子どもを揺さぶること。おもしろがらせること。

「いい悪いを分からせる」は「褒める叱る」とイコールではない。
無賞罰教育は最初から完璧にやろうとしても破綻する。
少しずつ取り入れ実践すること。

 

 

※ドミノを使って子どもと関わり方を分かり易く解説していただきました。

 

 

※講演会終了後は個別にお話の場がありました。

 

 

※夜は懇親会。食房MUで素材を生かした料理を食べながら話しは盛り上がりました。

 

 

※最後にとてもありがたい時間…子どもとの実践形式!とても参考になりました。

 

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とても気さくでチャーミングな古山先生でした。
今後もご一緒する機会があるかも知れません。
お楽しみに。

ご縁に感謝です。
ありがとうございました。

 

●古山明男先生のホームページはこちら

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