泣いたときに「どうしたの?」と訊いていませんか?
皆さんは、子どもが泣いた時にどんな対応をしていますか?
今日、何人かと食事に言った時、私たちの席の後ろに2歳くらいの子を連れた夫婦が食事をしていました。
父親は、子どもが可愛いらしく抱っこして連れてきて、隣に座らせて、食べさせたり、口を拭いてあげたりしていました。
母親は、子どもに自分でできるでしょ!と自立を促していましたが、子どもは大きな声で泣いてその声が店中に響き渡りました。
「何がしてほしいの?」と母親が子供に尋ね、父親は世話をしてあげていました。
私たちは、子どもが泣くと「泣き止ませよう」として…
①抱っこをしてあげる。
②願いを叶えてあげる。
③泣き止むように促す。
④物を与えてごまかす。
⑤ご機嫌や脅しを使う。
と何かしら、子どもの「泣く」ことに対処しようとします。
私は、以上のような対処の仕方にはあまり賛成できません。
なぜなら、この対処で子どもが泣き止むとしても、その子どもへの対処の仕方で「何を学んだのか?」と考えると…
①抱っこをしてあげる ⇒抱っこしてほしい時には泣けばいい。
②願いを叶えてあげる ⇒買ってほしい時には泣いて駄々をこねる。
③泣き止むように促す ⇒泣いてはダメなんだと学習する。
④物を与えてごまかす ⇒物が欲しければ泣けば手に入る。
⑤ご機嫌や脅しを使う ⇒泣けば気にかけてもらえたり、泣く子には脅せばよい。
という事を学んでしまう恐れがあるからです。
「どうしたの?」と訊くこともお勧めできません。
感情的になっている時には思考力が落ちます。感情的な時には「共感」が必要です。
思考を優先する「説明」は感情が落ち着いてからしてもらう方がよりベターではないでしょうか?
子どものが「泣く」ことの対応が上手くできない大人は多い気がしますが、皆さんはいかがですか?
泣いた時にどう対応すればよい?
子どもは、何か目的があり感情を使います。
例えば…
①泣いて自分の気持ちをわかってほしい。
②怒って自分のいう通りにしてほしい。
③寂しがってもっとかまってほいしい。
などです。
ですから、どうしたの?と訊くのではなく、寂しくなったの?とか、思う通りにしたかったの?とか、抱っこしてほしくなっちゃったかな?とか、その目的を言葉に出す必要があります。
そして、「泣いたり、怒ったりするだけではどうしたらよいかわからないから、次回から言葉で教えてくれるとお母さんは嬉しいな」と感情ではなく、言葉で伝えられるように訓練していきましょう。
泣くことは悪いことではありません。
泣き声が大きく他者に迷惑なることは気を付けなければならないことなので、気持ちを共感した上で、もう少し小さい声で泣いてもらえる?と冷静に対応しましょう。
「自分の想いを通したい!言ったとおりにしてほしい!」という思いが強い場合、大きい声で泣き癇癪や自虐行動をすることがありますが、親は感情的にならずに冷静に対処することが肝心です。
あくまでも「人格と行為」を分けることをお勧めします。
人格は「私が産んだかわいい子」であり「大切なわが子」です。問題なのは行為ですので、迷惑をかけたり、間違った表現方法を正しい方向へ導く(教育)ことが大切です。その際に、親側が感情的にならずに、十分に共感して、感情をクールダウンさせ、こういう時にどうすればよいのか?を話し合う必要があります。
又、同時に、年齢とともに自分の身の回りの世話は自分でできるように「自立」を訓練していく必要があります。自分のことが自分でできるようになると、泣いてやってもらおうとする回数が減ると思います。言葉ではなく、感情を使って何かを訴えようとするのは赤ちゃんの時の名残です。言葉で気持ちや想いを表現できるようにしていきましょう。
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