【序章】指輪を求める勇者
ついに・・・・
この日がやってきました。
1000年もの間
ずっと封印されていた
“聖者の道”が
今宵から7日間だけ
解かれる日がやってきたのです。
申し遅れました。
私、ふくろうの「カロン」でございます。
伝説の魔法使い
「マジク」
の使いの者です。
ここは、皆さんがよく知る
一度入ったら決して出ることのできない
「迷いの森」ですが
19日から一週間だけ・・・
呪いが解け
地形が変わり
「聖者の道」となります。
ここ迷いの森は
もともと聖者の道だったのですが
マジク様と戦い深手を負った破壊の魔女が
もうこのままでは守り切れないと悟り
神秘の力が宿る
「魔法の指輪」を
他のものに決して奪われないようにと
聖者の道の奥にある「ほこら」に
「魔法の指輪」を封印し
ほこらまでの道筋である
この「聖者の道」を魔法を使って
「迷いの森」に変え
「魔法の指輪」を
誰の手にも渡らないようにしたのです。
魔女がかけた魔法の期限は
なんと1000年・・・
私はマジク様から
じきじきに依頼を受け
この森を今日までの1000年間
一日も休むことなく
ずっと守ってきました。
雨の日も風の日も・・・
一日も休むことなく
この森に
不審な者が近づかないように
ずっと、見張っていたのです。
そしてやってきた
2010年12月19日
ついに長きに渡る封印が
説かれるのです。
再び「魔法の指輪」が
その姿を地上に現すときがやってきたのです。
マジク様はこう言われました。
「指輪を手にできるのは真の勇者のみ。」
なぜならば、魔女のかけた魔法を破れるのは
真の勇者に相応しい「知恵」と「勇気」を持つ者だけだからだ。
「なので、道の封印が説かれれば、
我こそが真の勇者だと名乗るたくさんの勇者が
ほこらにある指輪を手に入れようとやってくるだろう。
しかし、ほこらにかけてある封印は
簡単に解けるものではない。」
「初めは皆で知恵を出し合って進まなければ
聖者の道に仕掛けられた魔女の強力な封印を
解くことはできないだろう」
と
・・・・。
・・・・。
あなたは誰ですか?
あなたは指輪を求める勇者ですか?
ならば明日の道が開ける
そのときを待ってもう一度
この迷いの森に来て下さい。
そのとき、あなたが進むべき道が
記されるでしょう。