ジレンマ∞ハピネス -26ページ目

ジレンマ∞ハピネス

悩まぬ者、進むべからず。

もっと先に来ると思ってたよ。
20代最後の夏。

とてつもなく平凡な感じ。
新しさを感じる機会が減ってるからかな。

久しぶりにやるなら、絶対後悔する徹夜で朝を迎えるやつ。
笑いながら飲みながら。

なんてことタラタラ話してたらさ、
夏が終わるやん。

いつかの夏のあの日は無知過ぎて楽しかった。
また来ると信じてるんだ、今でも。

10年に1度とかだろうけど(笑)

もう何歳でもいーや。
夏は夏だ!

頭の中でぼんやり夢を見ながらクーラーの効いた部屋で寛ぐ。

平凡に過ぎてくな、今年の夏も!



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ん?そーいや誕生日夏だったような…


「あれ、もしやもうちょいで誕生日?」

「うん、あさって」

「まじか!!!!」

海上まっただ中で気づいてしまった…

そうか、おまえは島の中心で誕生日を迎えるのだな。

しかも20代最後の日に縄文杉を拝めて、

30代最初の夜にウミガメが見れるなんて、最高やん。

 

…お隣、わたしでよろしいのか?


「毎年誕生日にスイカ食ってんだけど…島にないよね?」

「たぶん…あってもマンゴーじゃね?」

「…縁起物化しつつあったのに」

色気のない会話の応酬。


…お隣、わたしでよさそうだね


なんにせよ翌日、

10時間かけて29歳♀×2は命をかけて山中を歩き続けた。

「こ…これ…だめなやつや…」

何度引き返そうとしただろう(そいつが)

「ちょっとたんま、み、水…」

何リットル飲んだだろう(2.5はいった)


縄文杉の幹が見えた瞬間、

「やばい、泣きそう」と言った3分後、

いざ到着したそいつは冷めた視線で大木を眺めていた。

こぼす水分が失われていたのか、わたしが隣にいたからか…


でも、おめでとさん。


30歳の夜はきれいな満月。

足元2メートル先にカメがいる。

「…」

なんも言えない。

産卵を終えて海に戻るカメの背中をただ見ていた。





「ゆみじゃなかったら登れなかった、よかった」


こちらこそありがとう。なんて照れくさくて言えない!


「…あ」


「なに?」


「…これあぐる。30歳おめでと」


白熊山の中腹に申し訳程度に刺さった練乳まみれの赤い果実。


まさかここで出てくるなんてね、やっぱあんたにとって縁起物だ。


「味が薄い」


「やっぱこっちマンゴーだしね」


…隣があんたで本当によかった





うちらが話すようになったきっかけってなんだっただろう。

なーんか、いつの間にか大人になっちゃってさ、

中身がついていかなくてちょっと困るけどさ、

付き合い方はめっぽう大人になっちゃってさ、

でもあんたは全然変わんない。

18歳のうちらと30歳のうちらの4人で話してるみたい。


旅はあっという間に終わった。





近くの高校で17時のチャイムが鳴ってる。


「若者のすべて」みたいだ。

まぁ、運命なんてだいそれた言葉じゃかっこつかないけど。

竹馬の友のほうが昭和生まれの田舎育ちにはしっくりくる。


うちらにとっての最後の花火はどっちかがくたばる時だな。

それまではそのまま、お互いの道を歩き続けよう。

たまに一緒のレールで遊びつつ。




ジレンマ∞ハピネス

仕事したくなくて、カフェに居座ること二時間。

夏がくるんだな。夏が。

バーベキューして、花火見て。
30歳になって。なるよね。たぶん。

最近、一歳半くらいの男の子に遊んでもらった。
『うちらも、時間ないよね~』
なんて言われて、思わず
『そうだよね~』
だなんて答えた。

そうか、そうなのか。

新築の匂いがするマンションは居心地が良くて幸せだった。

夏が来るからか、ぜーんぶ忘れて旅に出たいとか突拍子もないことを思い付く。
毎年のことだけど。

N氏~夏だね。夏がくるね。
今年はさ、日焼け無視して外でビール飲める最後の歳な気がするよー。
そう言いながら歳をとるのよー。

こんなに暑くなるとさ、
なんだか美味しいビールが飲みたくなるのよ。

さ、今年も夏がやってくる!


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