ある日。
今日は地元の友人の結婚式。
秋の連休に結婚式へ行くことは、もう年中行事のようになった。
夏の終わりに招待状を受け取り、当日は早起きして準備する。
幼少期を知る友人の白無垢の隣には初対面の新郎。
挨拶に行った時、知人のように接するのが気恥ずかしかった。
乾杯して、写真を撮って、料理を食べて、コーヒーを飲んで。
同窓会状態になったテーブルのメンバーは、
半数以上が結婚し、2人の子どものお母さんもいる。
同じ土地に生まれ同じ時代を過ごしたのに、
こんな様々な現在に至るなんて不思議だな。
新婦の手紙を聞いている時、
不謹慎ながら「ひととおりの結婚式に参加したな」なんて思ってた。
私も結婚生活6年目なんだから、そりゃそうか。と。
これまでの30年とこれからの30年はまるで違うと、
好きなマンガの中で好きな人物が言っていた。
あの時は20代前半で何気なく読んだけれど。
そういうことだったんだ。
そういうことだったんだね。
彼女の幸せを心から願い、
テーブルにいるみんなの健やかなる展望を祈り、
これからの30年に想いを馳せる。
この世の人全てと出会うことはできない。
出会っても離れてしまったり、苦手と思うこともある。
だからこそ近しい人を大切に。
両親への手紙のように、たまには素直に愛を伝えよう。
目を開けると、何もない草原にただ一人。
聞こえるのは風の音だけ。
ひどく乾いていて、生き物の気配がない。
目を閉じて耳に手を当てると思い浮かぶあの顔。
こんな場所に来たらもう、会えないかもしれない。
明け方、そんな夢を見た。
ゆっくり寝返ると、あの顔が安らかな寝息をたてていた。
幸せはこんなに日常に埋もれてしまって、
当たり前のように感じて甘ったれてしまう。
すみません、と心でつぶやきベットをおりて支度を始めた。


