パンツを愛する貴方に捧ぐ
「追いつかれるわけにはいかない!」
そう言った何者かは更に走る速度を上げた。
一方その頃、夢理花という少女も急いでいた。
学校に遅れそうなのだ。
その時、夢理花に呼びかけるものがいた。
夢理花は声のした方を見ると……
そこにいたのはパンツだった。
そのパンツ、バカパンは言った。
「君こそパンツを愛する人、愛の戦士!」と。
「早く学校に行かなきゃ」
夢理花は何事もなかったかのようにその場を立ち去ろうとした。
夢理花が自分の姿を見ると、なんとパンツに変身してしまっているではないか。
パンツに変身できること、それこそが愛の戦士の証明だと言うバカパン。
そしてバカパンは言う。
「敵が来てる」と。
敵とは何なのだろう。
夢理花はバカパンに言われるがまま戦った。
白いパンツが襲ってくるのだからしょうがない。
どこからか刃物を取り出した夢理花は、白いパンツを切り刻んだ。
そうしてバカパンは「両手で引っ張りの刑」に処されたのだった。
お仕置きに懲りたバカパンは事情を説明した。
それによるとパンジをリーダーとする愛を得られないパンツたちが、人間を洗脳して侵略しようとしているのだと言う。
再びパンツに変身してしまった夢理花はどこからかビームを発射し攻撃した。
しかし愛の戦士である夢理花の敵ではなかった。
あっという間に倒されるドットパンツ。
そして夢理花はドットパンツに変身する力を手に入れた。
愛の戦士は経験を積むことで新たなパンツに変身することができるのだ。
戦いに勝利したと思った時、新たな刺客、縞パンツが姿を現した。
縞パンツは言った。
「人の自由な好みに任せない、どんな種類だろうとすべてのパンツに向けられる愛、それがパンジ様の理想なのだ」と。
それを聞いていた夢理花は言う。
「パンツが好きならそれでいい。どんな形だって……重要なのは履く人よ、パンツじゃない!」と。
夢理花の想いはパンジの目指すそれと同じなのだと驚く縞パンツ。
「しかし自分はパンジに従っている以上、愛の戦士を阻止しなくてはいかない」と戦いを挑んできた。
雌雄を決する二枚のパンツ。
そしてその時が訪れた。
夢理花の放ったハイパービームが縞パンツを貫いたのだ。
フラフラと立ち上がった縞パンツ。
まだ息絶えてはいなかったのだ。
そして愛の戦士が現れたことをパンジに知らせなくてはと言い姿を消したのだった。
こんなにパンツという文字を打ったのは初めてです。
パンツが大量に出てきますが、セクシー要素は皆無です。
真のパンツ好きにはたまらない作品だと思います。