大宮BL小説です。
閲覧ご注意ください。
*今回もother sideでーす♪
次回12話より翔くん語りに戻りまーす
「…てかあれ」
五郎がやっと口を開いた。
「あれ、全部、嘘だから」
「「…え?」」
「…じろ兄の、嘘」
「「え!?」」
「どっちも別れるなんて言ってねーし」
「じろ兄が勝手に言っただけ」
二人は顔を見合わせる。
言ったかどうかの確認をお互いにしているようだ。
どっちも言ってない旨の確認が取れると、二人ははぁ…と大きなため息をついた。
「「よかった…」」
「ホント人騒がせよな」
五郎は呆れた声をあげた。
「…でもさ」
三郎はドアの向こうに視線をやって、言った。
「なんであんなにじろ兄…怒ってたんだろうね…」
「「「うん…」」」
「…しろ」
「…謝りに行くか」
「…うん」
二人は手を取って、鍵のかけられた二郎の部屋の前に立った。