これは昔から日本にある諺ですね。一方「覆水盆に返らず」というのもありますね。私とYの4か月間の関係を思い起こすと、「覆水盆に・・・」の危機が何度かありました。12月2日の「カーチェイス事件」もそうでしたが、最大のものは1月4日にYが起こした「暴走運転+金銭要求」事件でした。

 

その後は浴室で女性のヘアバンドを見つけたYが前妻のMへLINEを送って絶縁を迫ったりしました。幸い事件にはなりませんでした。ところが一触即発の危機は実は3日前に起こっていたのです。

 

いつものように台所で一緒に夕食を食べた後、ごく普通に楽しく会話をしていました。自分たちの過去の出来事を振り返ってもYは余裕でした。何の弾みか覚えていませんが、去年9月11日に初めてLINEでメッセージを交換したときのことを話題にしました。Yは去年のやり取りをすべて消去していました。でも私のスマホには残っていました。初回にしては信じられないくらい長い長いLINEのやり取りでした。

 

彼女にそのLINEの画面を見せながら当時を振り返っていると、私が過去に付き合っていた女性についてのやり取りが出てきました。Yからの質問に私が答えていたのです。そのくだりを見た私は、その記述に該当する過去の女性Vのことを思い出しました。そして、ついついどんな女性だったのか口を滑らせました。英語が得意でホテルのフロントをしていたとか、しかしコロナ禍で職を失っていたとか、だから私が彼女に相当の金銭援助をしたとか・・・

 

突然Yは切れました。「あれだけ『女の話はしないで!』と言ってあったのに!!どうして貴男は嬉しそうな顔をして女の話をするの!!!」と怒ったのです。彼女は激しく私の左腕を叩きました。私は一旦は「ごめん、ごめん」と謝りました。しかしYは収まりません。いつまでも彼女のご機嫌を取ることに私は限界を感じました。どうして私だけが彼女の言いなりにならなければならないのだ。そう思った私はYを怒鳴りつけました。

 

「いやなら出ていけ!こんな貴女と一緒に暮らせるわけがないだろ!!今すぐここから出ていけ!!!」

 

Yは「もう夜だから出ていくことはできないわ!」と言って私から一旦離れました。リビングに居たYが私の前妻Mの名前を大声で喚いているのが聞こえました。そして数分して、まだ台所の食卓にいた私のところに戻って来てこう言いました。

 

「いまMにLINEしたでしょ?『会いたい』って送ったんでしょ!?貴男は私のことが嫌になると、またMとヨリを戻そうとするはずですから・・・」

 

確かに過去はそうでした。でも、もう前妻のMとヨリを戻すことは私の頭の中にはありません。YにLINEの画面を見せました。「もうブロックしたからLINEは送れないよ」・・・するとYは「電話のSMSでメッセージを送ったでしょう」・・・私は今度はショートメッセージの画面を見せました。そんなメッセージを前妻に送るわけがないのです。Yは泣き崩れました。

 

「ごめんなさい。私は貴男を愛しているのです。だからどうしても貴男と離れたくないのです・・・」

 

その日の私は強気でした。鬱病だからとか、ヒステリーだからとか、そんなことに拘るのをやめてみました。私のYに対する想いに嘘がないからです。

 

「また女の話をしてしまったのは確かに私の不注意だ。だからゴメン。でもね・・・ちょっと過去の女のことを口にしたくらいで、貴女が狂ったように怒るのはどう考えても異常だ。普通の女は、とっくに別れた過去の女のことを少し耳にしたくらいであんなに怒らない。貴女の嫉妬深さは異常だよ。それを自覚しなさい。今の僕はあなたを心底愛しているのだから・・・」

 

3日前のこの出来事以来、私たちの関係は以前とは比べ物にならないくらい親密になってしまいました。「出ていけ!!!」と彼女を怒鳴りつけた私は、その大人げなさを反省しました。そしてYは、もうどうしようもないくらい私を必要としていることを自覚したのかもしれません。

 

昨日サンカンペーンの洞窟と温泉で遊んで帰って来て、食事のあとにYはこう言いました。

 

「私は100%貴男を信じることができるようになりました。明日、私の家族に会ってください」

 

ということで、今夜は彼女のお姉さんと従姉の4人で一緒に中華料理を食べに行くことになりました。Yの親戚に会うのは初めてのことです。

 

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