骨盤臓器脱、間質性膀胱炎、慢性前立腺炎、子宮内膜症など診断がついていると
その病気で下腹部や陰部痛が起こっていると
1対1の関係で病態を把握しがちです。
慢性疾患ほど気をつけなければならないと思います。
慢性疾患は身体的、精神的なストレスがかかることはよく知られていますが、
身体的にどうストレスがかかるのか!
私なりに、そのメカニズムの解釈を説明したいと思います。
間質性膀胱炎の方を例にあげますと
間質性膀胱炎は難治性で尿がたまると膀胱が痛くなる病気です。
知覚過敏状態に加え、膀胱壁の炎症が起こります。
膀胱壁の炎症は周囲の「筋膜(コラーゲン、エラスチンなどの結合組織)」にも波及し
「筋膜に炎症反応がおこり、結果、筋筋膜性疼痛が引き起こされます」
これはCTなどで細菌性膀胱炎の方の膀胱周囲の結合組織の変化からも想像されます。
細菌性膀胱炎のあとも「尿検査はきれい」なのに、膀胱炎症状が残存するのはこのためだと考えられます。
筋筋膜性疼痛症候群
(Myofascial Pain Syndrome:MPS)は
「筋」や「筋膜」の炎症により、「感覚障害」や「運動障害」が引き起こされるものです。
(骨盤内の感覚障害には痛み、不快感、残尿感、残便感など様々です。)
MPSが骨盤の中でおこると、近くの臓器が原因だと思い込んでしまいます。
間質性膀胱炎の方は筋筋膜性疼痛を合併しやすく、
これは膀胱からの炎症と疼痛による不良姿勢や運動不足などにも影響があると考えます。
また、女性だと更年期を過ぎると「ホルモン低下によるGSM症状も加わり」・・・
何がなんだかわからなくなる!ってなりますが、病態を整理し、それぞれの治療をコツコツ治す事が近道かも知れません。
道端に咲く「ユリ」
見向きもされない「ユリの花」かも知れません
切り取ってクローズアップすると美しい^ ^