【猿の惑星】のフランクリン・J・シャフナー監督作品。
実話を元にした、胸に蝶の入れ墨がある通称『パピヨン』と呼ばれた男の10年以上の脱獄劇。
盗みの罪で刑務所に入ったパピヨンは、無実の罪を着せられ終身刑になる。重労働をさせられ、これはたまらんと脱獄を計画する。そして仲間と共に脱獄するが・・。
45年ぶりにリメイクもされた大作映画。
10年以上脱獄を繰り返した実在の男が主人公で、この不屈の魂の持ち主パピヨンを演じた役者が、1960年代から1970年代にアメリカで活躍していたスティーブ・マックイーン。
内から出る男くささと色気がプンプンしているスター役者。捕虜収容所からの脱走映画【大脱走】の時もカッコ良かったな〜。
ワイルドで無骨な役をやらせたら天下一品!
それがスティーブ・マックイーンである。
こういう役者、今はなかなかいないと思う。
ギラギラした表情と目から、脱獄して自由を手に入れたい!という想いが滲み出していて、パビヨン役にぴったりだった。
そんなパビヨンの相棒になるのが、偽札作りで刑務所に入っているルイ・ドガという男。演じるはダスティン・ホフマン。
ド近眼丸メガネで、パビヨンとは対象的な冴えない風体の男のドガ役を、ダスティン・ホフマンが味わい深く、これ又見事に演じている。
この二人を主軸にして、あまりにも過酷な刑務所内での出来事と脱獄との日々を描く。
演技力があるスティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマンだからこそ、めちゃくちゃ過酷な刑務所での日々の暮らしぶりをしっかりと表現出来たのだろう。
刑務所の中の酷さと対象的な海岸の美しさが、余計にパビヨンの自由への渇望を感じさせる。
どんなに困難があっても決して諦めないという熱い想いは、脱獄という形だけではなく、日常を生きる自分達にも勇気を与えてくれる。
そして、パビヨンとドガの心と心の友情にも心を打たれる。
全編見所満載の映画であるが、特にある刑務所でのマックイーンの鬼気迫る演技と、ラストシーンには心をガッチリと掴まれる。
原作は、自らの脱獄劇を綴ったパビヨンことアンリ・シャリエール本人の小説。残念ながら、映画完成前に亡くなった。出来上がったこの作品を観たらどんな感想を言っただろうか。
切ないテーマ曲を聞くだけで、映画の物語が目の前に壮大に広がって行く【パピヨン】は、脱獄映画は数あれど、間違いなく傑作の一本である。
ではでは又。