頼朝ざまの重い想い
これはフィクションです。
「あー、私が死ぬ前には、あんなに、政子を憎んだけれど…。
あー、好きな女性と親しくすることも、ままならなかったけれど…。
でも・・・、
生まれ変わって、今度は、ほぼ自分の力で、自力でトップに立ち、
好きになった女は、ほとんど手に入れたけれど、
それで、死んでみたら・・・、
政子が居なかったなら、この私は、歴史にほとんど残らなかったかも知れないって、わかって…、
あー、あんなに嫌って死んだけれど、政子の私に対する愛は、本物だった。
ただ、政子には、私を含め朝廷や、政治の在り方が理解出来なかっただけだったんだ。
その証拠に、私が死んでから、初めて、政子の実の父親の考えや、行ってきたことの意味を悟って、実父を、鎌倉幕府から遠ざけてくれた。
私のやってきたことを選んでくれたのだ。
それなのに、私は、政子に、謝ることも、有り難いと伝えることも、出来ていない。
いつか、生まれ変わったら、政子の中にあった苦しみの種を、身を持って体験して、
私の死後に、政子がやってくれたことに対して、感謝を伝えようと思う。」
頼朝さまの魂のお声が…。