手元に届いてからカナリ時間が経ってしまいましたが、感想です。
【TENについて】
平成4年に設立された同人誌グループ。小説、エッセイ、詩、俳句、評論などを掲載。愛知県名古屋市を拠点として活動しており、合評会も開いているそうです。なお、バックナンバーは300円、最新号のみ1,000円(共に送料別)で配布しているとのこと。
※バックナンバーが欲しい方は、「TEN希望」と記載のうえ天宮までメッセください。
さなぎ(小説/作・有沢翔治)
フリーターをしながら、英語の勉強を続ける「僕」。しかし、不眠症とスマホゲーム依存で勉強に身が入らないのが悩みのタネで……。
【感想】
さなぎ、というタイトルの通り、引きこもりやそれに近い人の状態をテーマにしているのかな?と思いました。ついついゲームに没頭して深夜になってしまったり、自分が前に進んでいない感覚があったり……など、割と身近で「あるある!」と身につまされるところがいくつもそりゃ、目標を掲げたはずなのに今みたいな状態だったら、恋人にも言えないし会うのも躊躇してしまうよね?作中で河合隼雄の著書が引用されていますが、「さなぎの殻の中では常人の想像を絶した変化が生じている」という一文や最後の主人公の姿勢に、
停滞しているように見えても、そのなかで少しずつ成長や変化が起きていると言われているような印象を受け、前向きな気持ちになれました。
アガサ・クリスティーの小説『アクロイド殺し』を短編小説に組み替えた実験小説(作・薬師丸かずお)
もはや説明する必要がないほど超有名な推理作家アガサ・クリスティー氏の長編小説『アクロイド殺し』を、約19ページに要約した実験小説。内容については、作品があまりにも有名なため割愛します。
【感想】
登場人物が多く、また外国語の名前のため途中で誰が誰だか分からなくなってしまい(ひとえに自分の理解不足)何度もページを戻って読み返してしまいました。440ページの文庫本とのことですが、今回は短いながらも分かりやすくまとまっており、作品のあらすじを理解したいまたは復習したい方にとっては有益だったのではないでしょうか?
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今回TENを送ってくださった、有沢翔治さんのブログ
http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/
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