プロメテウスの罠 | 一疋の青猫

プロメテウスの罠


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プロメテウスは ギリシャ神話の神


ゼウスが傲慢になった古い人間を大洪水で滅ぼし、さらに人類から火を取り上げたが、プロメーテウスは地上に持って来て人類に「火」を渡した。火を使えるようになった人類は、そこから生まれる文明をも手に入れることになった。
その行いに怒ったゼウスは、権力の神クラトスと暴力の神ビアーに命じてプロメーテウスをカウカソス山の山頂に張り付けにさせ、生きながらにして毎日肝臓をハゲタカについばまれる責め苦を強いた。プロメーテウスは不死であるため、彼の肝臓は夜中に再生し、のちにヘーラクレースにより解放されるまで半永久的な拷問が行われていた。(ウィキペディア・一部略)


このような神話から 「不死」である ということも併せ

原子力は 「第二のプロメテウスの火」 と呼ばれたりしてきた

*

さて タイトルの「プロメテウスの罠」は

現在 朝日新聞で 長期連載中の記事で

昨年の 3.11直後の 福島第一原発周辺の 取材を纏めたもの

これを読むと 今更ながら 事故直後から いかに情報が隠蔽 秘匿されてきたか

そして それが まさに組織ぐるみの 犯罪である事がわかる

高線量の放射性物質が 洩れ出る中 何の情報も 警告も与えられない周辺住民

*

事故以来 政府・大マスコミからの情報は 既に 不信感に満ちているが

そうは言っても そのような 欺瞞と作為に満ちた情報の中から

「比較的」良心的と思える 情報を取捨選択 していかねばなりません

記憶の風化 無関心こそが 最も忌むべきこと また それを待ち望む人もいる訳です

そんな中 少数ながらも 良心を持ち 闘う 科学者 ジャーナリストを 支援したいものです

福島の そして そこから広がる放射能汚染は いまだ 続いているのです


*

本連載は まだ継続中で 朝日新聞をお取りの方は ぜひご一読を

また 朝日新聞のサイトで 有料ですが 過去の連載も 読むことができます


→ WEB新書 http://astand.asahi.com/webshinsho/feature/2012021600007.html 

※個人的には朝日新聞のデジタル版を申し込むのがおすすめ 現在、2ヶ月無料ですし(笑)


有料で 登録の手間も必要なのが残念ですが いい記事なのでお読み下さい


この連載記事ともリンクするのですが 下記の番組も 必見です



ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図5 埋もれた初期被ばくを追え」
放送日時:2012年3月11日(日)22:00~23:29(89分) NHK-Eテレ

福島県による住民健康調査が始まり、子どもたちの甲状腺の異常の有無が焦点になっています。ところが、国も県も、事故直後、人々がどれだけのヨウ素131を吸入や経口で摂取して、内部被ばくしたのかを割り出す、肝心なデータを持っていないため、文字通り、手探りで検診を続けるしかない状況です。
それにしても、3月末に飯舘村などの子どもたち1000人を対象に行われたスクリーニングのデータでは正確な被ばく線量評価はできないと知りながら、なぜ国は早急に追加調査を行わずに、みすみす半減期の短いヨウ素131を検出し損なったのでしょうか?
またヨウ素による初期被ばくの実態をつかむのに必要な大気中のダストサンプリングがなぜ放射能放出がもっとも多かった3月14、15、16日に行われなかったのでしょうか?
「データの空白」の背後にある謎を取材班は当事者への直撃取材などで解明していきます。
そして、もう不可能と言われた甲状腺の被ばく線量の割り出しを可能にするデータが意外なところから発見され、志をもつ科学者たちが連携してデータを解析、これまでわからなかった事故直後のヨウ素131の動きや分布をシミュレーションしていきます。

今回も、徹底取材でスクープ満載の89分です。
ぜひご覧ください。

なお、「ネットワークでつくる放射能汚染地図」のシリーズ1本目から3本目までの
取材者が、番組制作の舞台裏をつづった単行本
『ホットスポット~ネットワークでつくる放射能汚染地図』(講談社、定価1600円)
が全国の書店で発売中です。お読みいただけたら幸いです。



「ネットワークで作る放射能汚染地図」3月11日の放送は第五回となりますが、↓は第三回のもの


20110828 ネットワークでつくる放射能汚染地図... 投稿者 PMG5