平朝彦・徐垣・末廣潔・木下肇「地球の内部で何が起こっているのか?」 | ◇埼玉の外構屋さん◇うぽぽデザイン工房のブログ

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2018年の42冊目

平朝彦・徐垣・末廣潔・木下肇「地球の内部で何が起こっているのか?」

 

 

第一章 プレートテクトニクスの創造ー深海掘削計画の働き

第二章 日本列島とプレートの沈み込み

第三章 激変した地球環境

第四章 新しい地球観の構築

第五章 「ちきゅう」の建造と運用

第六章 未踏の地球深部へ

第七章 地球の発見

 

著者のひとり、平朝彦さんがテレビに出ているのを見て、「あっ。この人の本読んだっ!」と、何となく嬉しくなったりします。

 

2005年の初版だから、最新の情報ではないです。

地震の話も出てきますが、もちろん東日本大震災前の出版ですので、その話はないです。

冒頭で書いてある大津波の災害は、2004年のスマトラ島北西沖のM9の地震の話で…

ただ、『一八九六年の三陸沖地震(M8.5)では、高さ二〇m以上の津波が襲い、…中略… 一九三三年の三陸沖地震(M8.1)でも、津波により三〇〇〇人以上が亡くなった。』とあったので、専門家は三陸沖の地震というのは十分知っていたし警戒していたように感じました。某電気屋さんは分かりませんが…

 

ま、10年以上前の本ですし、現在進行形ではもっともっと詳しいことが分かってきているんだろうなぁとワクワクします。

本の中でも詳しく紹介されている『地球深部探査船「ちきゅう」』は、ちょうどこの本が出版された2005年に竣工し、今もバリバリ活躍しているようです。

今まさに、国立科学博物館の科博NEWS展示で、この「ちきゅう」の活躍(「南海トラフ地震発生帯掘削に「ちきゅう」が挑む」)が紹介されていて… 2019年3月30日までかぁ、行きたいなぁ。

 

地球深部探査船というのは、深~い海の底から更に深~く穴を掘って地殻を調べようという船のようです。

この「ちきゅう」という船が凄くて、船底からの高さが130mもある〝やぐら〟があるそうです。実際に生で見てみたい!

で、水深4,000mの海底から7,000mの穴を掘って、地殻の下のマントルの境界あたりまで調べるぞ!みたいな。

4000+7000=… 船から11,000mもパイプを伸ばして穴を掘るというのは、全く想像できない世界です。

自分は、スコップを手に持って地面を掘っても… まぁ、1~2mの深さでギブアップします。

まぁ、人間以外の動物は、7,000mも深くなんて掘ろうとは多分しないでしょうから… ホント人間というのはバカですな。

 

他、プレートテクトニクスの話などタイトルにあるように「地球の内部で何が起こっているのか?」という地学の話が、非常に分かりやすく書いてくれています。

 

毛利衛さんがコラムを書いていて… 『「海の底を掘るなんてまったく意味のない、お金の無駄遣いをするなぁ」というのが第一印象でした。…中略…宇宙科学と同じように大規模な国際プロジェクトでありながら、日本がこのプロジェクトを主導しようとしていることがわかってきました。』とあり、そして『「ちきゅう」で得られた科学成果をひっさげて「米国は宇宙、日本は地球」というイメージを全世界にアピールできればよいのではないでしょうか。』とありました。

自分が今ちょっとした〝地学マイブーム〟がきているせいもありますが、海に囲まれた日本がこの分野で世界をリードしてくれると嬉しいなぁと感じました。

空(宇宙)を見上げ、足元(地球)を掘る… 今は良い時代だぁ。

 

ノーベル賞受賞者の本庶佑さんもボヤいてますが、日本の科学の分野での人材そして予算が充実すると良いですなぁ。

他力本願ですが… 頭の良い人たちよ、ホント頑張ってくれたまえ!

 

 

 

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