福岡伸一「もう牛を食べても安心か」 | ◇埼玉の外構屋さん◇うぽぽデザイン工房のブログ

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2018年の33冊目

福岡伸一「もう牛を食べても安心か」

 

 

第一章 狂牛病はなぜ広がったかー種の壁を越えさせた〝人為〟

第二章 私たちはなぜ食べ続けるのかー「動的平衡」とシェーンハイマー

第三章 消化するとき何が起こっているのかー臓器移植、遺伝子組み換えを危ぶむ理由

第四章 狂牛病はいかにして消化機構をすり抜けたかー異物に開かれた「脆弱性の窓」

第五章 動的平衡論から導かれることー記憶は実在するのだろうか

第六章 狂牛病病原体の正体は何かー未知のウイルスか、プリオンタンパク質か

第七章 日本における狂牛病ー全頭検査緩和を批判する

 

好きな〝福岡伸一さん〟の本です。

2004年に初版のですから随分前に書かれたものなんですね。

タイトルどおり〝狂牛病〟の話ですが、14年経った今は ほとんど聞かれなくなったキーワードです。

あの頃は、某チェーン店が牛丼を出せない… なんてことが大きな話題になっていましたが、遠い昔に感じちゃいけないんだろうけど、忘れかけてます。

 

狂牛病の話が中心に書かれていますが、福岡さんが書くと〝生命とは?〟みたいなベースを非常に感じ、そこが好きです。

延々と狂牛病について書かれても、専門家でもなければ1冊の本を楽しく読み切ることはムズカシイ気もしますし…

身近な〝食〟の話ですから、本当は真面目に理解しなきゃいけないんでしょうが、庶民の関心は… 牛丼になっちゃうわけです。

 

さてさて、本の内容は…

まずは狂牛病ですが、随分とニュースなどでも話題になった気がしますが、詳しいことは知りませんでした。

主に乳牛の飼料として肉骨粉が使われていたことが狂牛病が広まった原因らしい。

肉骨粉とは、 【羊、牛、ブタなどの家畜から食用肉を取り去った残りの部分の廃物やくず肉を集めて、加熱、脱脂し、これを乾燥させ粉末としたものを、タンパク質を含む家畜飼料として〝リサイクル〟】したものとのこと。

このことは、【草食動物であるはずの牛は、人為的に食物連鎖を組み換えられて肉食を強いられていた】ということなり、嫌な言い方をすれば〝共食い〟をさせていたと。

それに加え、イギリスが国内の肉骨粉の販売を禁止した後も、輸出を続けていたことなど社会的な問題も追い打ちに…

 

何とも〝ヒト〟というのは… という感じです。

狂牛病に限らずですが、自然を相手に随分とスゴイことをしているもんだと思う事も、ま、日々多々あります。

何が正解かは分からないことが多いですし、変わっていく事そのものが〝自然〟ということもありますが… どうなんですかね。

 

さてさて、そんな狂牛病の話から発展させて、〝ヒト〟が食べること・消化することなどにつながっていきます。

色々と面白い話もあったんですが、そんな中で一番「ウワァ~!」って思ったのは… 動的平衡の話でした。

 

【私たちの身体を構成しているタンパク質は、絶え間なく、かつ驚くべき速度で、入れ換わっている】

 

【肉体というものについて、感覚としては、外界と隔てられた個物としての実体があるように私たちは感じているが、分子のレベルでは、たまたまそこに密度が高まっている、分子のゆるい「淀み」でしかない。】

 

つまり、自分の身体というのは、分子レベルでみれば毎日毎日入れ換わる〝流れ〟の状態… 動的平衡だ!ということらしい。

〝食べる〟ということは、単にエネルギーの補給ではなく、タンパク質を絶えず入れ換えるための活動ということになる。

 

これは、驚いた。

今まで何となく思っていた自分の体のイメージが ガラッと変わった気がする。

まさに、方丈記の…

 

『ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。

 よどみにうかぶうたかたはかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。

 世の中にある人と栖と又かくのごとし。』

 

というのがピッタリです。

昨日の自分と 今日の自分、そして明日の自分は同じようでいて違うわけで… 不思議です。

となると、記憶というのはどうなっているんだ? みたいな疑問も出てくるわけですが、その辺の話も また面白かったんですが、長くなりそうなので止めておきます。

 

狂牛病の話から始まった本ですが、福岡伸一さんは、この時期に全頭検査などやり過ぎと思うぐらい慎重にしたほうが良いというニュアンスで書かれていました。

今年ノーベル賞に選ばれた 本庶佑さんが書いた本では、安全性に関しての議論として、狂牛病の全頭検査について意味があるのかどうかきわめて疑わしい、とあった。

事情に詳しい学者さんの意見でさえこんなにくっきり分かれるような問題を、事情に詳しくない一般人が判断はできないと思うが、食品の安全性などというのは誰でもが関係することなので、ま、分からないなりに気にすることが大事かと思いました。

「牛丼が食べられない!」と騒ぐだけじゃなくて…

 

ヒトが作り与えた肉骨粉という牛の餌から始まった狂牛病… ヒトというのは、良くも悪くも 何ともムズカシイ存在ですな。

 

 

 

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