久々に本を読んだ気がします![]()
最近遊んでばかりで、、、って、読書も趣味なので「遊んでばかり」に入ったりする![]()
このところご無沙汰な東野作品を読みました。
「美しき凶器」1992年の作品です。
人ってこわい、、、
というのが正直な感想です。
人、というより正確には「女って、、、
」というところでしょうか
最後の対決は女の戦い。
いろいろなものをかけて。
妻のプライド、著名人のプライド、そして大切な存在を奪われた悲しみと憎しみと。
登場人物の中で一番悲しいのは、きっと復讐を実行している犯人、名前さえもない「娘」。
一連の騒動の一番の被害者。
幼い頃から仙堂に裏ドーピングで育てられ、おそらくは何もわからないままに将来のメダリストとしての存在しか認められなくなって
一番悪いのは、きっと最初に殺された被害者・仙堂。
彼がこんな計画を実行しなければ、、、と思わずにはいられないくらい。
殺されたのは、実行してきた裏ドーピングのせい。
自業自得だけれども、彼が殺されることがなければ、連続殺人は起こらなかった。
「娘」が悲しみを抱えて復讐を決意することもなかったのに。
でも裏ドーピングがなければ、「娘」はおそらく仙堂と出会うことはなかった。
出会うことはなく、平凡な人生を送ったかもしれない。
仙堂と出会ったことで、才能を開花させることができた。
、、、どちらが彼女にとって幸せだったのか、誰にもわかりません。
一番悲しいのは、「娘」の最後の一言。
ターゲットと一緒に行動している女性が、妊娠中なのです。
息絶える直前、彼女のおなかを見て、「娘」は一言つぶやきます。
「Baby,,,」と。
それは、「娘」がどんなに求めても手にすることができないもの。
求めても求めても、叶わない願い。
彼女をそんな体にしたのは、他でもない仙堂。
でも「娘」はそれを知ってか知らずか、殺された仙堂の仇を討つために連続殺人を実行する、、、。
仙堂![]()
責任取れ~~~![]()

ストーリー等細かいツッコミはいろいろありますが、そこはそれ。
東野作品のテンポの良さが満喫できます