三上 延 『ビブリア古書堂の事件手帖5~栞子さんと繋がりの時~』 (メディアワークス文庫) 605円
[作品紹介]
前作の最後に 静かにあたためてきた想いを告白した五浦大輔。
古書店主・篠川栞子は、必ず答えは出します。 ただ今は待って
欲しいと答える…。ぎこちない二人を結びつけたのは、またして
も古書だった。いわくつきのそれらに秘められていたのは、過去
と今、人と人の思わぬ繋がり。 脆いようで強固な人の想いに触
れ、二人の気持ちは次第に近づいているように見えた。だが、そ
れを試すかのように、彼女の母が現れる。この邂逅は必然か
彼女は母を待っていたかのように、全ての答えを出す…
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前作が全編江戸川乱歩という“力作”だっただけに、今後どうな
る展開かな…と、思っていましたが、なかなかどうして、まだまだ
ビブリアは続きますよ 今回も 魅力的な作家の作品たちが登
場します。ブローティガン『愛のゆくえ』、小沼丹『黒いハンカチ』、
寺山修司『われに五月を』…。 でも、やはり一番印象に残るのは
手塚治虫『ブラック・ジャック』でしょうな
今回は、栞子と母・智恵子の関係がさらに複雑になり…“せどり
屋”志田の過去も明らかになります。 TV放送のアンコールはな
さそうだし、ブームは去ったのかなと、思いましたが、図書館
は60人待ち位だったかな 原作シリーズの 巻末あとがきにも
“折り返し地点を過ぎ…”と、あったので、全8巻か全9巻くらいま
では続くのでしょう。
しかし、江戸川乱歩や、手塚治虫のように誰でも知っている、か
つ個性的な作家の作品がテーマになると、 話が盛り上がります
なぁ~
[ビブリア古書堂シリーズ]