瓶詰めの僕

瓶詰めの僕

6割のリアルと4割のファンタジー。

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出来るものなら君の翼を捥ぎ取って

永遠に地上に繋ぎ止めてしまいたい

そうしなければ君はきっと

僕の知らない場所で きっと…


たとえ肉片になったとしても

僕には君であると分かるけれど

ねえ 粉々になった君を

一体誰が僕の為に掻き集めるだろう?


だから僕は君を離さない

君が翔んでゆくなら僕も羽ばたく

翼など持っていなくても

この両腕で羽ばたいてみせる


だから君は翔ぶ事をやめた

僕の羽ばたきが自殺を意味すると

君もそれを分かっているから

それすらも僕は分かっているから


たとえば肉片になったとして

君にはそれが僕と分かるだろうか?

ねえ 粉々になった僕を

君はその手で掻き集めるだろうか?


そうでなければ僕はきっと

君の足元に散らばるだけで…


雲ひとつなく晴れ渡る空

遠くで聴こえる陽気なアコーディオン

ほらご覧 パレードが始まるよ

今日はアニバーサリー


調子はずれなリズムに乗って

地につかない軽やかなステップで

森の小径を抜けて行こう

ランラララ ランラララ


粘土の小径は音を立てる

カタカタカタ カタカタカタ


プラスチックの森が揺れる

カタカタカタ カタカタカタ


操り糸が絡まって パレードは大渋滞

誰も彼もが四肢を捩じらせ

硬質な笑顔はそのままに

白目を剥きながらなお進む


森を抜けたよ ランラララ

真っ直ぐに進め ランラララ


調子はずれなリズムに乗って

地につかない軽やかなステップで

この断崖の向こうへジャンプ

ランラララ ランラララ


縺れあったまま真っ逆さま

テーブルの断崖から床にダイブ

ガラガラと音を立てて

人形達が山になる


プラスチックの森を薙ぎ払い

蓄音機の針を上げれば

壁に貼り付けた青空を毟り取って


パレードはおしまい



僕は知っていた

何もかも知っていた

それでも気付かないふりをした


多分それは間違いだったのだけれど

他にどうすることも出来なかった


否定されることには慣れているけれど

痛みを感じないわけじゃない


いつだって僕は

なんでもないように笑いながら

人知れず傷ついている


無数の傷は塞がることなく

膿んで爛れて


それを隠すために また

気付かないふりで笑う