前編の続き~


 

 バラ園を堪能?後、友人たちが俺の意見をのみ、吾平(あいら)駅鉄道記念館と高山(こうやま)鉄道記念館へ行く。 車での移動の間、前編で述べた俺のMD選曲に友人Bが「久々に聴いて懐かしかったので貸して」と言い出す。 どうやら音でも友人Bを洗脳し始める(笑)
 ちなみにどんな曲を入れたかと言えば、「男(久宝留理子)」、「これが私の生きる道(PUFFY)」、「for dear(黒夢)」、「IT’S ONLY LOVE(福山雅治)」、「追憶のマーメイド(イエモン)」、「ESCAPE(MOON CHILD)」、「ROSIER(LUNA SEA)」とかね。


 

 吾平鉄道記念館に着くも記念館は閉まっていた。土曜のまだ昼3時ぐらいなのに何故…と思うが、廃線になってもう20年以上経つので誰も見に来なくなったのかと思う。記念館の横には綺麗に整備された公園もあって、公園内には当時のプラットホームがそのままに残っていた。また当時ここを通っていた(と思う)、列車が1両だけ残っていた。

 

 少々線路も残っているのがまた興味深い。凄い個人的な思い入れ的な考えなんだけど…

 

「国鉄っていうくらいだから多分、公共事業ってヤツで線路を造っていったと思うんだよね。数十年前、「線路を通すから立ち退きしてくれ」と交渉したり、汗水たらしてトンネル掘って線路を敷いて、場所によっては橋を作ってから線路を敷いたりして…。そうやって一つの線路が出来たと思うんだけど、それを現代人が机の上ではじき出した計算により「経営が赤字だから全て撤去」されたんだから、当時、一生懸命線路を敷いた人達は、今の廃線跡やこういった記念館を見てどう思ってるんだろうって。

 その次の高山駅にも行くが、そこは記念公園とはなっていたが、記念公園というよりかは広場みたいな公園だった。いろいろ探索してみたかったが、おばさん達が寄り添って立ち話をしていたのであまり探索できず、わずか5分で終了。

 

 なんかウロウロしてると妖しい人に思われそうだし、「コイツら地元の人じゃないな」と言ってるようなモンで(だって地元であれば見慣れてしまって、あまり寄らない場所だから)。


 

 

 時間もあるので帰りはフェリーではなく陸路で帰ることに。帰りは少々曇り空だったけど、その雲と雲の間から、かすかに見える夕日が錦江湾を照らしているのがよかった。また1年ぐらい前に開通した陸橋もとおる。帰りは上りになるので、今度は左側に錦江湾、右側に廃線路があるので相変わらず俺は右側ばかり見始める。

 

 しばらくしてドライバー友人Aが「ほら、こういった所も線路跡じゃないか」というようになり、ついに友人Aまでも廃線路への道に弾きずりこむ(笑)。帰る途中に、ドライバー友人Aがこう言った

 

いつの間にか「男3人、鉄道跡探索withかのやバラ園」に変わったな。と苦笑いしていた。

 

 せっかく陸路を通ってるんだから…ということで、特に買う物もないクセに、国分市内に(2009年当時)最近できたというショッピングモール「フレスポ国分」に立ち寄ることになった。しかし、カーナビは数年前のデータのため、フレスポ国分の場所がわからない。「陸上自衛隊国分駐屯地近くにあるらしい」という情報だけをたよりに車を走らせる。


 

 左手に陸上自衛隊国分駐屯地を発見。頑丈そうな建物や壁、ジープも数十台駐車していて、駐屯地入口には常に見張り番の隊員が立っていた。 普段こういった光景を見慣れていない俺らは、基地独特の「目に見えない何か重苦しい空気感」を感じて、つい見とれてしまった。


 

 駐屯地を通過後、「多分ここら辺のはずなんだけど…」と、辺りをキョロキョロ見渡すが見つからない。そうこうしているうちに狭い住宅街に入ってしまう。さすがに車1台ぐらいしか通れないような狭い所に、ショッピングモールがあるハズがないので、てっきりそこでUターンするのかと思いきや、ドライバー友人Aは突き進む。3ナンバーの車で結構デカイもんだから「大丈夫かよ」と俺は思っていたが、ドライバーはあまり気にせず突き進む。


 

 すると案の定、T字交差点で車同士がハチ合わせ。1台は高齢者ドライバーの軽だったが、もう一台は俺らと反対側から来たステップワゴンの奥様ドライバーだった。そこで友人A曰く「最悪や、奥様ドライバーは“道を譲る”ということを知らないんだよな~。コイツ絶対突き進んでくるぜ」と。
 
友人Aの言うとおり、確かにステップワゴンは突き進んできた。実はステップワゴン側にはアパート用の広い駐車場があり、ステップワゴンは一旦そこに車を入れてもらって、俺らが通った後に、その駐車場から出て進めばいいものを、本当に全然考えていなかった。
(余談だが、俺らと高齢者ドライバー側にはそんな広いスペースがなかった)

 

 ホント、ギツギツ感でステップワゴンとすれ違い、そしてまた車を走らせる。ウロチョロすること、約15分、やっとこさフレスポ国分を見つける。でも見つけただけで店にも入らず任務終了~。さて、どこから行けばフレスポ国分にすぐに着くのだろうと思って、車を走らせると、なんとあの国分駐屯地に突き当たってしまった。
 

 そう、俺ら3人と国分駐屯地に見とれてしまって、反対側の道路をみていなかったと。 そこで誰か1人でも反対側を見ていれば迷うこともなかったのだ。


 

 鹿児島市内に戻り、夕飯を3人で喰って、その後「帰ろうか」と思いきや、友人Bがミスミに寄りたいと提案する。どうやら俺が聴かせたMDが相当耳に残ったようで、特にPERSONZ「DEAR FRIENDS」を久々に聴いてレンタルしたくなったようだ。本当に俺は友人二人を洗脳した日々となった。