ヨーロッパはUEで統一され、EU法ができ、市場も統一され、会社法もEU指令という形でひとつにまとまる・・・というイメージでいたのに、ここのところ、ギリシア問題でユーロが危機になり、将来はドイツが離れるんじゃないかと公然と議論されていますね。その意味ではEUは統一よりも拡散していくイメージがでてきています。


ところが・・・・・sun

「サッカーのW杯南アフリカ大会でスペイン代表が初の決勝進出を決めたことが、同国社会に地殻変動をもたらしている。バルセロナを州都とするカタルーニャ自治州など地域主義が強く、これまでスペイン代表に関心を示してこなかった地域で〈ロハ〉(赤の意味。ユニホームの色にちなんだ代表の愛称)ファンが急増、国内にかってない一体感をもたらしている。


カタルーニャや北部バスクなどの地域は、独自の言語や文化を持ち、政治的にも自治政府を有してマドリードの中央政府から距離を置いていた。サッカーでも、スペイン1部リーグの強豪バルセロナなど地元チームを熱烈に応援、スペイン代表に熱狂することはなかった。


だが、W杯準決勝が行われた7日、バルセロナでは代表のユニホームを着た数千人が街に繰り出し勝利を祝った。『驚いた。スペイン国旗を振ることは、ここではタブーなのに。これまで見たことのない光景だった』とバルセロナに住むサンチェスさん。地域主義政党が支配する市当局は市内に観戦用の大スクリーンを設置していない。だが、バルセロナの選手が先発の半数以上を占める代表への関心は高まるばかり。


自治政府高官はプログに『決勝の日は、カタルーニャ旗より多くのスペイン国旗が翻るかもしれない』と不満げに書き込んだ。分離独立派のテロが続くバスクでも状況は同じ。中心都市ビルバオでは準決勝の日、数百人が外に出て、スペイン代表の勝利を祝い『ビバ、エスパーニャ』を叫んだ。スペイン代表のデボルスケ監督は準決勝後の会見で『スペイン代表は、バルセロナでもなければレアル・マドリードでもない。今日の勝利は、スペイン・サッカー全体の勝利なんだ』と一体感を強調した。」日経新聞2010.7.11


基本、もともとスペインが一つでなく地域の集合体であることも大きい。カタルーニャ、それはスペイン継承戦争ではオーストリア・ハプスブルク家と一緒にスペインとフランス・ブルボン家と戦ったのという背景があるくらい。


しかもビックリマーク実際ポルトガルと違ってイスラムの影響はひじょうに濃い。



基本、スペイン継承戦争ではオーストリア・ハプスブルク家と一緒にスペインとフランス・ブルボン家と戦ったカタルーニャでありますからね。


2010年FIFAワールドカップにおけるスペインの活躍は、それぞれの地域の人間でありながらも、スペイン人という意識を大きく育てたようですね。これは拡散性とは逆の動きです。代表に熱狂し、一体感が高まっているというわけです。


いえるのは、一部のコミュニティに特有の文化、共通の認識が固定的とは限らない、という事実ですね。


正義や至高の大義も、変わっていくということです。


「物語的自己」の物語性が変わっていくと、自己認識も変わっていく、正義も変わっていくという事実ですね。ほし3



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