米マサチューセッツ州議会議長を勤めた、ビリー・バルジャー氏と言う人物がいるのですが、知っていますかゆきうきハート


ハーバード大学 サンデル先生の授業では教室で全員知っていた感じです。


著名な政治家で、マサチューセッツ大学の学長、で、その弟、ワイティ・バルジャーは、ボストンのギャングのリーダーであります。


幾つかの殺人事件に関与し、FBI最重要指名手配リストに載る。
現在も逃走中だ。


連邦検事は、兄のビリーに、弟の行き先について情報を求めた。


ところが、兄は、拒否溜め息

検事は問う。「マサチューセッツ州より、弟に忠誠心を感じるのですか?」ビックリマーク


ビリーは答えた。「そんな風に考えたことはないが、弟を大切に思っている。 弟と対立する人に手を貸さなくて済むよう願っていますし、弟を捕まえようとする人に協力する義務はありません。」


★★★

サンデル教授はいわなかったけれど、彼らはアイリッシュだ。同じコミュニティにいて伝統と忠誠心はある特定のコミュニティのある特定の共通の正義・「ならわし」という共通理解のまえに正義はひれ伏してしまう。


ギャングにおんなじかもしれないけれど、海賊というのがいる。サンデル教授の授業でも学生がいっていたが、海賊とウオールストリートの投資銀行家とは違う、ので、海賊は絶対に投資銀行家になれない、というのは決定論でおかしい。だけども海賊も投資銀行家も同じなのだ。


はたして、このマサチューセッツ大の学長の意見は正なのだろうか?


brotherhoodという映画も同じテーマです。
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政治家もギャングもパワー・ゲームが本質という点で実は似てなくもない職業なのでしょうが、しかし、ですね。政治家もギャングも同じ兄弟同士で、認められている社会がアメリカなのだということは、ちょっとしたカルチャーショック。異文化コミュニケーションするといっても、日本人には度し難い部分はあります。だいたい、兄がギャングだと誰でも知っている政治家がなんで失職しないんだ。アメリカのすごさというのはこういうところにあるなと思ってしまう。日本なら、蓮舫議員の秘書が痴漢しただけであれだけたたかれるくらいなのに。まして大学学長の弟がやくざだったら日本では・・・!?おそらくローカルな忠誠心は周囲の集団的な道徳観の前に弾き飛ばされるでしょう。日本の場合は。ここではむしろcollectivsmの日本社会では、こういう事態の発生がありえない、というか想像を絶する事態である、としかいいようがない。つまり、individualismの価値観の横たわるサンデル先生の設問が、日本ではなりたたない、というところに異文化における正義の問題のもう一つの側面があると思いました。クローバー


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