ガンプラ、超リアル塗装考(5) | F氏の気ままな部屋(ホントにきままです)

ガンプラ、超リアル塗装考(5)

悪夢のような、体調不良から復帰しましたんで、ようやく最終回かけます。では。


で、最後に書きたいことは何かっていいますと、装飾やウエザリングに関するリアリティです。


(5)装飾関係に関すること



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さて、この2枚の写真ですが、左は飛行中のF-15イーグル実機、右は模型製作代行会社が作ったW0カスタムです。


 

それぞれの写真をクリック拡大して見比べていただけるとわかるのですが・・・


W0は、リアルさをまったく感じず玩具にしか見えない・・・。


 

塗装上の問題は、後述ということなんですが、突起物関係の扱いに問題があるんですね。


まず、リベット関係ですが、F-15の基体表面にW0のようなメタルパーツむき出しの埋込み的なリベットは存在しません。


いや、あるかもしれないけどまったく目立たないっていうのが正しいですね。F-15の全長は19.4mなんでサイズ的にMSとどっこいどっこいなんで比較の対象としたんですが・・・。


空戦型のW0であのようなリベットの打ち方は、空気抵抗を大きくするだけですのでオカシイっていうことが1つ目。


装甲部よりもめり込まして打てば、そこに気流の乱れが生じる以上、できるだけ装甲と同じ高さにするのが当たり前でしょう。


次に、F-15コクピット下部の突起物の色を見ればわかりますが、金属色むき出しではないですよね。なのに、メタルパーツの色むき出しで組み立てているW0は見た目はかっこいいかもしれませんが、明らかにオカシイってことになるんです。


リベットはチタン合金で作ることはまずありえません。理由は、チタンは摩耗に弱いから。つまり、ネジや関節部などにはガンダリウム合金は使えないんです。


 

とすると、錆びやすいが摩耗に強い鉄系を使うかなって思うんですが、当然むき出しで使うことはないでしょう。


 

まあ、メタルパーツをそのまま使うってことは、玩具的な重厚感はあるけど、リアリティはない。


 

代行業に携わってるモデラーには、イタズラにむき出しメタルパーツを推奨する方もいますが、そういった科学的な考証を無視してつくってるってことですかね。


 


(6)汚し塗装のリアリティ


これに関しては、事情に詳しいある方からのアドバイス。いちおう誰かはわかるでしょうが、匿名希望なんで(笑)


現代の兵器の汚れや艶などの状況について…


  

地上戦ですと、確かに砂塵などの汚れが付着するので艶があってもすぐ消える…


まして、兵器でしたら、反射ですぐに見つかってしまうのでつやつやなど死期を早める結果になりますねぇ…なるべく使用環境に合わせた塗装や迷彩が効果的なのはここにあります。


  

で、賛否両論となりますが、空戦を主体とするもの。これ、戦闘機にも共通しますが、低認識迷彩を施しているものが殆どです。キャノピーの反射でさえ、命取りにもなるのが現状…ヘリなんかは、回転するローターの反射が命取りになります。(これ、事実)

  
また、意外に空中は埃やすすが付きます。


 
つまり…せっかく綺麗にしても、あっという間にすすや埃で艶が消えます。(これ、本当です。)


戦闘機の雑誌や写真集を見ると、かなり汚れているのが確認できると思います。特に、つなぎ目や翼のフラップやラダーなんかはかなり汚れます。 


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という、ご助言を頂き画像を探してみたらこんな感じですかね。F-15のつなぎ目や翼のフラップやラダーはご指摘の通りかなり汚れとります。


 

また、戦車に関してもこんな感じでしょうか。


ただ、戦闘機はやはり半光沢ですね。これは、もともとは光沢色に近い色で塗装しているからでしょう。


まあ、イメージ的には新車を1ヶ月ほど洗車せずにうっすらとホコリが付いたような感じになるってとこでしょうか。


 

つまり、汚し塗装は前段階として空戦タイプなら半光沢、陸戦ならつや消しをベースにするとよいということでしょう。


また、ハゲ系の塗装は過度にすると嘘っぽくなります。あくまでも擦れやすい所っていう視点が重要だそうですね。


F氏の気ままな部屋(ホントにきままです) で、この写真は懇意にしているダッチ氏の代表作であるMG陸戦型ジムです。


そういった軍事的な知識の上でこのキットは作成されているんですね。


弾痕にもすごい工夫がありまして、このキット1/100なんで120mmの弾痕なら1.2mmになると考えて、それに沿った大きさのもので穴をあけたそうです。


イタズラに大きく開けたり、派手に汚したりすると逆にリアリティがなくなるので、ご注意をとのことでした。


 

まあ、何事もやりすぎは良くないってことなんですよ。


ちなみに、僕が以前つくったMGネモのハゲチョロ塗装もダッチ氏からアドバイスもらいまして、過度にならない程度にいれるように心掛けました。

 



 

とまあ、いろんなテーマからリアリティを考えるシリーズで書いてきましたが、あくまでもガンプラはその人の好みで塗装するもの。


玩具的に作りたきゃそれでいいし、アニメべったり彩色もそれはそれ。


ただ、兵器である側面を重視したらこうなるのではっていうのが今回の趣旨です。


参考になったら幸いだし、自分には向かないって思えばスルーでいいでしょうね。


 

ご、ゴーマンですか?

  


 

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