遊びキットとマジキット・・、F氏的キット解釈 ③
では、もう1つのパターンの遊びキットとは、元キットを徹底的にデフォルメしたキットのことです。
まあ、SDガンダムなんかもその範疇に入りますが、意外にマジキット準拠だったり、映像作品に引きずられる作例が多いんで、なかなか好き勝手につくりにくいものですね。
僕が最近驚いたのは、こいつ。どう考えてもまともな兵器じゃないゆるキャラキット!
べアッガイにつきます!
まあ、素組の段階からまともなMSではないっすね。これを与えられたら、腕に覚えのあるモデラーは、クリアーバージョン以上に創造力が掻き立てられるそうです。
実際のところ、僕もこのキット持ってます!
これを作るために、教え子の小学生のランドセルをワザワザ取材させてもらい、内部の塗装部分と革の表現なんかを確認して、らしさを表現するグッツのスクラッチ案なんかも立てていたんですが・・・。
こういう発想は先に動いたものの勝ちっす!
実は、僕は友人のダッチ氏の作例を見せてもらって、正直再考のラビリンスにハマっちゃったんですね。
で、ダッチ氏の作例が僕的に半端じゃないくらい受けたんで、ご本人の許可得まして掲載いたします。
パンダッガイっす!
なにせ色分けだけじゃなく、ヒゲは自作だは、縦笛は竹仕様だわ、トドメはこのランドセル・・・。
やられた~!
というのが第一印象でした。それゆえ、遊びキットは遊びキットでも、性質のちがうクリアーキットに手をかけたっていうのが実は、今年度の1作目が百式ではなくクリアーシャアザクだった事情なんです。
ダッチ氏も言ってたんですが、このような遊びキットはいかに自由に発想して創意工夫を凝らすかがモデラーとしての成長につながるっていうこと。
あるレベル以上のモデラーがつまらなく作っては、キットに誘導されているか、
モデラーとしての工夫を捨てたっていうこと!
と、2人で話して一致しました。
で、いるんですよね・・・。立派なプラモ部屋設備を金にあかせて作ったことを自慢しているモデラーなのに、このキットを塗装にエアブラシも使わずに簡単フィニッシュで作っているっていう人が何人か・・・・。
ダッチ氏も、その作例群をブログで見て大憤慨!
こんなのわざわざブログに載せる価値ないじゃん!
とのことでした。
まあ、僕も限りなく同意でしたね。
あえてここで毒づくのは、意味あります。まあ、常にプラモを作ってなければならない依存症的モデラーにありがちなんですが、たまには気楽につくるのもいいんじゃないっていう発想です。
まあ、わかりますけど、キット選んでほしいね・・・。
前回のゴーセンで書いたRGみたいなキットなら素組+コーティングのレベルでもしゃーないけど、モデラーの技量が問われるキットではやってほしくないですね。
このシリーズの初回に書いたように、プラモって作り方は千差万別、どんな工夫があってもいいと思いますけど、自分の作成レベルを落として作っちゃ、単なる手抜き。それはあまり認めたくはないですね・・・。
創意工夫があってこそプラモ作りは面白いっし、楽しいって思うんですよ。
で、今回遊びキットの話で書きたかったことは、その創意工夫を忘れないでほしいっていうことです。まあ、ただ作るのが楽しいならそれはそれでいいですが、ルーチンワーク化してもマンネリになって嫌になるでしょう。
特に、僕らの所属している札幌圏のモデラーズクラブなんかは、若い将来性のあるモデラーが最近入会したんで、特に年配のものは道標になるべくやらんきゃね・・・。そういう思いで、今回は書かせていただきました。
ご、ゴーマンですか?




