F氏的プラモ感・モデラー感 その2
クリアーバージョンのシャアザクを作り上げたときに、なにかいつもの達成感がなかった・・・。それが、今回の記事を書くきっかけです。
予め申し上げますが、今日の記事は、考え方の違う方々も多いと思うんで、
嫌だと思ったら読まなくてもいいですよ。
ただ、僕的なプラモ感・モデラー感を述べてみたいだけなんで・・・。また、コメントに関しても、
反論的なモノは一切いらないです。
傲慢な言い方のように聞こえたらすみません。ただ、今回の記事だけはこれからの自分の為に語りたい。それが理由ですので、ご了承ください。
僕がプラモを作りきっかけになったキットは、ハセガワ1/72のYF-16A。中1のときですね・・・。偶然にTVで実機を見て、あまりのカッコよさに作ってみたくなったから・・・。
もちろん、初めてだったので接着剤付きまくりの汚い素組みが第1号作品。塗装すらしませんでした。その後ですね、プラモは塗装するもんだって知ったのは・・・。
で、中3~高1のころからは第1次ガンプラブーム。あのモナカキットをヘタなりに塗装したり、改造したりといろいろやってました。そして、大学生の頃までは意地でいろんなガンプラ作ってましたね。
社会人になって、プラモを作り暇はまるでなくなり、ガンダムだけは離れたくなかったんでHCMを購入する方向に転換。でも、何か違うと思いつつ30代をむかえます。
そこで出会ったのが95年発売のMGファーストガンダム。色プラによる無塗装でも仕上がる気楽さが、再びガンプラに引き戻してくれたわけです。
でまあ、仕事も忙しかったんで内装は塗装するけど、外は素のままっていう作り方を続けていたんですけど、何かがものたりない。そんな鬱屈感をかかえつつ、事情あって再び休止期に入ります。
で、今年の4月に再びガンプラモデラーへと復帰するわけなんですが、空白の10年に自問自答して導いたことは・・・・。
塗装してこそプラモだ!
っていうこと。鬱屈感の原因はそこだったんだ。僕の頭の中には、プラモは塗装するもんだっていうのが刷り込まれてるんですよね。
だから、今回のシャアザクは10年前の自分に戻って組み上げたような感覚があったから高揚感がなかったわけです。
ついでに言っちゃうと、10年前の僕はモデラーではなく単なるコレクターだったっていうことですね。ガンプラを集めることだけが主だった。そんな感じです。
そういう遍歴の関係で、僕は簡単フィニッシュなる作成法は正直、大っ嫌いなんです。あれは、時間のないコレクターがモデラーぶるための作成法でしかないと思うわけです。
もちろん、成型色を活かしつつ、シャドーやウエザ、ダメージ表現などをしたものは別です。そこまでやったら、手をかけて本当にキットを育て上げたって思えますから。
が、簡単フィニッシュの最低ラインである墨入れと表面コートだけで仕上げ続けることは、コレクターがコレクションを手入れする行為と何ら変わらないようにしか思えないのです。
何作も何作も連続して簡単フィニッシュの最低ラインでキットを作り上げていく行為。
そこには、プラモ作りを通じてステップアップしようとする要素が微塵も感じられません。
その、簡単フィニッシュの最低ラインにこだわる方々のほとんどは、その手法のみで飽きずにプラモを作り続けようとします。まあ、個人の自由ですから勝手にやってくださいって感じですが・・・・。
まあ、作る時間がないとか、塗装は派手にできないとか事情はあるのでしょうから僕がとやかく言っても仕方ないし、非難する事自体失礼とは思います。
ただ、ひとつだけ言いたいのは、簡単フィニッシュの最低ラインにこだわる方々には、他のガンプラモデラーをその枠にはめたがる人が存在しているってこと。
それだけは気に入らない。自分が上を目指すのをやめたからって、他人を自分と同じ土俵に引きずり込もうとするのはどうなんでしょう?
違う回にも書きましたように、簡単フィニッシュはガンプラ塗装術の1バージョンに過ぎません。いわば、レベルは違うけどMAX塗りと同列に位置するものなのです。
懇意にしているあるモデラーさんは、時にはMAX塗り、時には簡単フィニッシュ、時には手法融合といろんな作り方をしています。
僕でも、成型色がいい場合は、部分的に簡単フィニッシュの手法を取り入れることもあります。
MAX塗りが流行った頃は、プラモはMAX塗りでつくらなきゃダメなんて無理強いはなかったのに、簡単フィニッシュの最低ラインにこだわる方々は、なぜ無理強いをするのでしょう?
僕は、新たなキットを作るときには必ず、自らに新しいテーマを課し様々なことにチャレンジしていきます。
それだけに、稚拙な方法でキットを作り続け、それを他人に強要するような変な輩が実際に存在していることが耐えられません。
今回のシャアザクは、そんなことをいろいろ考えてしまうキットでした。もう1度作るなら、同じ作り方は絶対にしたくはないですね。
つづく

