ガンプラモデラーの格付けと作成法
よく、ガンプラモデラーを初級~上級に分類する基準は何かっていう話題が出るのですが、それに対する一つの指標があります。
確か、15年くらい前のHJ誌に出ていた記事なんですけど、MGファーストガンダム1.0の作り方を、初級・中級・上級と段階分けして説明していく内容がありました。
その記事を参考に格付けすると次のようになるようです。
(1)初級
基本的に、素組みで外装は墨入れのみ。よくて、バーニアなどの部分塗装を施す.レベル.。つなぎ目消しはしない。ゲート処理なども、ニッパーで綺麗に切る程度。
これにTOPコート処理をするくらいも初級ってことらしいですね。
ですんで、現在のHJ誌によく掲載されている「キミにもできるガンプラ簡単製作法」は、おもに初級を対象にした記事っていうことになります。
(2)中級
エアブラシやスプレー缶などを使って、全塗装をこなすことができる。また、成型色と異なる部分の部分塗装は必ず行う。
工作的には、つなぎ目消しは必須技術。また、改造パーツを使った改修作業をこなすのも中級の範疇。
その他、シャドウ、グラデ、ウエザなども中級的技術であるとのこと。
この、中級っていうレベルは結構クセモノですね。僕なんかは、ここに入っちゃいます。
つまり、写真にある色の塗り替えとシャドー、改造パーツを使った改修レベルでは中級なんですって。
ただし、中の下~中の上のレベル差は大きいらしく、初級じゃなきゃ中級、上級に達してなければ中級っていう区分けらしいっすね。
(3)上級
中級の塗装技術をこなすことは必須。それに加えて、パテやプラ板を使った形状変更などのフォルム工作、可動範囲を拡大するなどの可動工作をこなすこと。
また、パテやプラ板などを使って独自部品を作り出すいわゆるスクラッチ技術を要することも条件。
ここまで来ると、僕から見たら達人のレベルっす。
ただし、これはあくまでも10年ほど前の分類法。その当時なかった、ある作成法が分類を難しくしています。何かっていいますと・・・・、
簡単フィニッシュなんです。
ようするに、成型色を活かしてプラモを作成する、色プラ主流のガンプラ系にしか通用しない作成法はどこに分類されるのか、そこが難しいですね。
で、こういうふうに考えるらしいっす。
墨入れ程度で終わるのは初級。シャドウ、ウエザくらいまで施すのは中級以上。
まあ、成型色を活かしているっていうだけで、そこまでやったらそうですわな。
ただ困ることが一つ。初級レベルしかこなさないのに、それが当たり前の簡単フィニッシュと勘違いしているモデラーが多いことですね。
しかも、簡単フィニッシュを茶道の流派のごとく、確立したものと考えているのも困りものです。
プラモって自由につくるもんだから、どの方法じゃなきゃいけないってことはないんじゃないかな?
現に僕だって、一見、全塗装だけどパーツによっては成型色の色を活かしてTOP処理で使うこともありますし、手法として自分が納得するために利用するといいんではないかと思いますよ。
また、多色成形のMGとはいえ、この色は絶対におかしいってこともあるから、キットによって手法を分けるのもありだと思います.。すべてを簡単フィニッシュでつくると、辛いような気がしますね。
【参考:僕的に簡単フィニッシュに適不適なMGの例】
(適)Zガンダム2.0、ファースト2.0、ネモ、百式(メッキ仕様)、ザク系の2.0など
(不適)ガンダムMk-Ⅱ2.0(内装色☓)、リ・ガズィ、ジ・オ、ハイザック(外装色☓)、キュベレイ(パールにするなら☓)など
あと、これが一番困る、といっても僕的にですけど・・・・。
超素組み!
つまり、ただ組み立てるだけの人々。墨入れすらしない・・・。
ある雑誌(何かは忘れましたが)に曰く、それはモデラーではなく単なるコレクターだそうです。執筆者はそんな連中はモデラーを気取るなって辛辣に書いてましたね。
まあ、プラモ作りを通して、よりよいものを作りたいと思わないのはただのコレクターだということだそうです。
簡単フィニッシュの初歩に固執するのもそういうことになっちゃいますね。
仕事柄、向上心が能力を伸ばすっていうのは痛感させられています。これでいいとか、これ以上はいらないっていう考え方は、そこで能力をストップさせてしまうんですよね。
だから、プラモを作る皆さんは、次に作るキットでよりよいものをっていう感じで作ってくれたら、皆が刺激うけあってプラモ界も良くなるような気もしたりするんです。
僕も、上級モデラー目指して進化している途中、そう思いたいですね。

