が暫く帰ってきていました。


国公立医学部に在籍する弟は世間でいえばエリートな部類に属するのかも知れません。

(地方ですけどね)

「現在付き合って居る彼女が旧帝大薬学部な俺は勝ち組」なんてことを抜かしていましたが…。

(70%はギャグのつもりなんだと思います)


まぁ、そんな愚弟の恋愛事情を把握できるほど現在は折り合いが悪くはないのですが、

中学高校時代は折り合いがよい状態とはいえませんでした。


愚弟の在籍していた中高は都内でも有名な私立で、

非常にスパルタだと揶揄されていましたが、

堅実で真面目で優秀な家庭の子女が通っていた学校でした。

(たまに医者の家庭で派手な人をみかけますが…西川史子さんのように…

そういった家庭ではなくて、裕福だけども質素、という傾向が強い学校でした。

また大学教授が多かったです。)


そんな中で私自身は全く優秀ではない(特に学歴)ですし、私の家庭もごく普通の一般家庭…

(現在は中学受験熱が加熱しているので、よくテレビの特集で年収600万の家庭でも…

といった番組を見かけますが、当時の私の父の年収…

1000万程度では中学受験をするような家庭ではなかったのでした。

父の役職も部長程度でしたし、父の勤めている企業も消費者を顧客にしていないので有名ではありません。)

愚弟はそんな家庭を恥じていました。


私自身が優秀ではない(学歴)という理由に怠惰だったということがあるので、

愚弟だけが責められるべきではない(というか私の怠惰こそ責めるべき要因なのですが)


「大地」でノーベル文学賞を受賞したパール・バックも

父親との折り合いが上手くいきだしたのは、彼女が初老を過ぎた頃だというので

歳を重ねてお互いが成長しないと分かり合えないことも多いのだということを

痛感せざるを得ません。