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ビデオ『アナザーラウンド』
2020年トマス・ヴィンターベア監督作品。マッツ・ミケルセン主演。
「血中アルコール濃度を0.05%に保てば仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」
と言う理論を実践した高校教師４人組の物語。
サイトでは一応「コメディ」となっているので、
『ハングオーバー』的なおバカな映画か？
と（ちょっとだけ）思って鑑賞。
ちょっとだけと言うのは、
デンマーク映画だし、
マッツ・ミケルセン主演だし。
しかも、この監督・主演はあのシリアスな『偽りなき者』のコンビである。
やっぱり…
コメディ要素はかなり希薄な作品だった。
ミケルセン演じる歴史の高校教師マーティンは、
生徒からも愛想を尽かされ、
保護者からも尽き上げを食わされるほどの冴えない教師。
教師仲間と上記の理論を試すことにする。
すると、明瞭快活な授業をすることができて、
生徒からも人気を博すようになる。
しかし、その４人組は適正なアルコール濃度を逸脱していき、
悲惨な運命を辿っていく。
ほとんど、アル中の世界じゃないか！（笑）。
また途中から、
連中の血中アルコール濃度がテロップで示されるのには笑えた。
一方マーティンは、夜勤続きの看護師の妻とも不仲気味だった。
絶好調の血中濃度0.05%期に決行した家族でのキャンプ。
その時に夫婦仲が回復したと思いきや、
マーティンの飲酒状況が悪化していくうちに、
ついに夫婦関係が破綻する。
ただちょっと変なのが、
どうやら妻が不倫もしていた点である。
いや、そこ。
論点がズレるでしょ！
ただ、どう言うわけかその後夫婦仲が回復するのである。
回復の要因がよく分からない。
また校内でもマーティンらの飲酒は問題となる。
再び冴えない教師生活に戻るマーティン。
しかし、教え子たちが無事に卒業を迎えるラストシーン。
マーティンは教え子たちと一緒に飲みまくり、
アクロバティックなダンスを披露！
ええ？何なの？
ハッピーエンド？
気持ち良いハッピーエンドを迎えるのは良いのだが、
それに向かう理由や伏線が必要なのに、
一切感じられなかった。
ちなみにデンマークでは、
16歳以上は飲酒可能とのこと。
だからと言って、校内では飲酒禁止だし、
飲酒運転もできません。
そして、本当に「血中アルコール濃度0.05%」が快適な状態なのだろうか？
e-ヘルスネットから引用。
血中濃度(%)が「0.02～0.04：爽快期」「0.05～0.10：ほろ酔い期」「0.11～0.15：酩酊初期」「0.16～0.30：酩酊極期」「0.31～0.40：泥酔期」「0.41～：昏睡期」というのが血中濃度と酔いの程度の目安です。
0.05%は「爽快期」と「ほろ酔い期」の境目のようである。
何だか良さそうだが、
それを続けて体に良いわけないでしょうが。
高校の教師なのに、それすら分からないのか！？