~日々の考察~ -33ページ目

~日々の考察~

フィギュアスケートについて

前回、トリプルアクセルの浅田選手の得点推移 について

採点ルール変更内容と照らし合わせて考察しました。


さて、今回はキムヨナ選手の得意なルッツジャンプ(単独ジャンプ)について、

過去8年間の得点推移、及び、採点ルール変更の歴史を考察します。


このジャンプはエッジ系のジャンプのため、エッジエラーを取られるか

取られないかで、加点、GOEの付き方が変わってきます。

この傾向は選手によって異なります。


*対象シーズン*

浅田選手シニアデビュー2年目(06-07シーズン)~今シーズン(13-14シーズン)


初めに採点ルールの変更内容からお見せします。


【トリプルルッツ(3Lz)の基準点】


ジャンプの点数は下記の通り、決まります。


ジャンプの点数=基礎点+GOE(俗に言う、加点、出来栄え点)


・基礎点→回転不足であれば、減点される。

・GOE →基本的に成功であれば加点される。

      しかし、エッジエラー、転倒などあれば減点される。

      主観が入りやすいといわれる。


トリプルルッツ(3Lz)の場合の基礎点、GOEの推移は下記の通り。(過去8年間)



3Lz採点ルール

縦軸にトリプルルッツの得点を、横軸にシーズンを表します。(過去8年間)

背景のピンク:得点が基礎点より上回るエリア(GOEのプラス評価)

背景の水色 :得点が基礎点より下回るエリア

          (GOEのマイナス評価や、回転不足による基礎点減点)



<主な変更内容>

・バンクーバー後の10-11シーズンから、

 回転不足(プロトコル上の「<」マーク)による基礎点の減点が軽減される。

 それまでは、1回転少ないジャンプの基礎点になっていたが、

 基礎点の70%が得られるようになった。


 また、GOE幅も以前の+3~-3から、+2.1~-2.1に減少。

 つまり、GOE幅圧縮により、得点が得られにくくなった。

 (最高評価のとき、ルッツ一つのジャンプ点は9点→8.1点に減少)




【キムヨナ選手のトリプルルッツの得点】


では、実際にキムヨナ選手の得点を載せます。

シーズンごとの最大得点(赤実線)と平均得点(赤二重線)の変化を載せます。

棒グラフ(オレンジピンク)は最大得点時を表示しています。


3Lzキム


GOE(棒グラフピンク)はバンクーバーの'09-'10シーズンの「+2.0」が最高です。

しかし、翌年からルール変更により、GOE最大が+3→+2.1に

減ったのにも関わらず、昨シーズン12-13は「+1.8」も得ています。

(バンクーバーとほぼ同等。)

次に、平均得点(赤二重線)をみると、

バンクーバー以前は他シーズンに比べ、低くなっています。

これは、ジャンプが1回転抜けたりするミスが当時はあったため、

平均が下がっています。


エッジエラーを取られないため、最大得点(赤実線)を見れば、

ジャンプ1つで約8点も得ているのです。(※3A基礎点は8.5点)



【コストナー選手のトリプルルッツの得点】



3Lzコストナー


次は、キムヨナ選手と同じくエッジエラーを取られなく、

高い加点を狙えるコストナー選手。


徐々に加点を得られるようになってきています。

それでも最高は昨シーズンの「+1.6」点。

ここ2年はジャンプ1つでの得点は約7.5点




【ゴールド選手のトリプルルッツの得点】



3Lzゴールド


ゴールド選手も同様に、エッジエラーを取られなく、高い加点を得られます。

それでもここ2年は、ジャンプ1つでの得点は約7.0



【浅田選手のトリプルルッツの得点】

3Lz浅田
次は浅田選手。
エッジエラーを取られるため、ここ4年間でプラスのGOEを得たことはありません。

ルッツジャンプ1つで獲得得点は約6点弱



【リプニツカヤ選手のトリプルルッツの得点】

3Lzリプニツカヤ

リプニツカヤ選手は、シニアに上がってからのデータが2年間分しかありませんが。

リプニツカヤ選手も浅田選手同様に、ルッツジャンプでエッジエラーを取られる選手。

よってプラスの加点は得られず。


【ワグナー選手のトリプルルッツの得点】

3Lzワグナー


ワグナー選手も浅田選手同様に、ルッツジャンプでエッジエラーを取られる選手。
エッジエラーが取られなかったときに加点「+0.8」を得たことがあります。

********************

ルッツジャンプ1つでキム選手は8点。

浅田選手は6点弱。

同じ成功した状態で比較しても、単独ルッツジャンプで

2点も点差が開いてしまうんですね


更に、来シーズンからは、エッジエラーだと基礎点が70%にも減るんだとか。

エッジエラーを取られると、回転不足並みに減点されてしまうんです。

なんだか腑に落ちません。。



↓最後まで読んでいただき、ありがとうございます。ポチっとお願いします。

blogramのブログランキング






浅田真央選手のトリプルアクセルの得点について。

シニアデビュー2年目(06-07シーズン)以降の得点を

考察しました。


その前に、採点ルール(点数)の変化についてまとめます。

基準点自体が変われば、実際の得点も変わってくるからです。


特にバンクーバ五輪前の4年間では、

度重なるルール変更により、

ジャンプ基礎点が何度も変わっていました。


【トリプルアクセルの基準点】


ジャンプの点数は下記の通り、決まります。


ジャンプの点数=基礎点+GOE(俗に言う、加点、出来栄え点)


・基礎点→回転不足であれば、減点される。

・GOE →基本的に成功であれば加点される。

      しかし、エッジエラー、転倒などあれば減点される。

      主観が入りやすいといわれる。


トリプルアクセル(3A)の場合の基礎点の推移は下記の通り。(過去8年間)


3A採点ルール

縦軸にトリプルアクセルの得点を、横軸にシーズンを表します。(過去8年間)

背景のピンク:得点が基礎点より上回るエリア(GOEのプラス評価)

背景の水色 :得点が基礎点より下回るエリア

          (GOEのマイナス評価や、回転不足による基礎点減点)



<主な変更内容>

・08-09シーズンから、3Aの基礎点が7.5→8.2にアップ。

 同時に、GOEの幅が+3~-3→+3~-4.2に増える。

 よりハイリスクハイリターンなジャンプになる。


・バンクーバー後の10-11シーズンから、

 回転不足(プロトコル上の「<」マーク)による基礎点の減点が軽減される。

 それまでは、1回転少ないジャンプの基礎点になっていたが、

 基礎点の70%が得られるようになった。

 また、GOE幅も以前の+3~-3に戻る。

 基礎点は8.2→8.5に微増。



【浅田真央選手のトリプルアクセルの得点】


では、実際に浅田選手の得点を載せます。

シーズンごとの最大得点(赤実線)と平均得点(赤二重線)の変化を載せます。

棒グラフ(オレンジピンク)は最大得点時を表示しています。


3A浅田

最大得点だけをみると、11-12シーズン以外は年々に微増していきました。

(11-12シーズンはほとんどプログラムに3Aを取り入れず。)

これは、ルール変更による基礎点アップと、

GOEが微増した(棒グラフピンク)からです。

13-14シーズンの最後の世界選手権では、1.86もGOEを得ています。


しかし、平均得点(赤二重線)をみると、、、

トリプルアクセル1つで5、6点くらいにしかなっていないことが分かります。

もちろん、回転抜けなどの失敗も含まれているからではあるけど。


3Lz一つで基礎点が6点なので、浅田選手の3Aの得点とほぼ同じということになる。

浅田選手の3Aがいかにリスクを負っているかが分かります。


この浅田選手の得点推移だけをみると、トリプルアクセルは

まだまだとてもハイリスクでローリターンな感じがします。


更に、来シーズンは、回転不足だと基礎点が50%になるという話も上がっています。

より一層、ハイリスクローリターンなジャンプとなってしまうのでは?



↓最後まで読んでいただき、ありがとうございます。ポチっとお願いします。

blogramのブログランキング






今シーズンの大会も終わったところです。


最近、ソチ五輪のフリーの演技の録画を見ましたが、

ソトニコワ選手のジャンプの高さがすごいですね。

改めて、金メダルはソトニコワ選手だと実感しています。

その一方、韓国ではソチの採点についてISUに提訴したとか、

もめているようです。



さて、今回はソチ五輪のジャンプについてのこのような疑問について調べました。


難しいジャンプを取り入れていても、思ったより点が伸びないのはなぜ?


浅田選手はハイリスクな高難度ジャンプを取り入れ、成功させました。

しかし、成功したのに、点が伸びてなかったように感じる。

実際、ソチ五輪のフリーの合計の順位は3位です。


*****

ここで、点数について考えてみます。

ジャンプの点数はこのように算出されます。


ジャンプ点数=①基礎点(回転不足による減点あり)+②加点(出来栄え点のこと)


結論からいうと、基礎点よりも加点の影響度が大きいようです。

つまり、高難度のジャンプを成功させて高い基礎点を得たとしても、

加点があまり付かなければ、低難度構成の選手と点数がほぼ同じになってしまう。


以下、フリー演技7個のジャンプに注目しました。




<予定ジャンプによる比較>


下のグラフは、フリー演技に組み込まれている7個のジャンプについて、

ジャンプ1個あたりの基礎点により色分けしたものです。



ソチフリーの予定ジャンプ

仮に、ジャンプ1個あたりの基礎点が

8~10点台のとき→高難度(ピンク

7点台以下のと→低難度(

とします。(ピンクが多いほど、高難度ジャンプが多いという意味)


上のグラフをみると、演技に高難度のジャンプ(ピンク)を

複数取り入れているは、ソトニコワ選手、浅田選手、リプニツカヤ選手であることが

分かります。


一方、銀メダルのキム選手、銅メダルのコストナー選手は

難易度の低いジャンプで構成されています。


フリー合計の上位4人に注目すると、

高難度ジャンプ:ソトニコワ選手(フリー1位)、浅田選手(フリー3位)

低難度ジャンプ:キム選手(フリー2位)、コストナー選手(フリー4位)



<実際のジャンプ一覧>


次にジャンプ一覧に実際の得点を載せたものをお見せします。


ソチフリーのジャンプ一覧

上位4人はジャンプの転倒がないので、単純に比較できます。

(浅田選手は2つのジャンプで回転不足を取られ、基礎点を失っていますが。)


・キム選手、3Lz+3Tという高難度の連続ジャンプを組み込んでいますが、

それ以外は基礎点が6点台以下のジャンプばかりです。


・コストナー選手は高難度ジャンプを1つも取り入れておらず、

基礎点7.4の2A+3Tが最高です。


加点を含めた実際のジャンプ点は

ソトニコワ選手:53.4点 ←高難度の構成による高い基礎点高い加点

キム選手   :50.07点←高い加点

浅田選手   :52.11点←超高難度による高い基礎点

コストナー選手:47.85点←高い加点

浅田選手の超高難度ジャンプがあっても、

ジャンプ点合計は他3選手との差がそんなにないのです。

(浅田選手とキム選手の差は、たった2点。下図の実際の得点比較より)

ソチフリーのジャンプ実際との比較

<まとめ>


結局、現採点法では、基礎点に比べ加点の影響度が大きいため、

高い加点をもらえるジャンプが不可欠なようです。


その上で高難度で挑んだソトニコワ選手は、見事「金メダル」に輝きました。


これが現行ルール。


それにしても、

難易度が全然違う浅田選手、キム選手のジャンプ点だけを比較すると、

その差はたった2点、浅田選手がリードしているだけなのです。


加点の影響度は大きすぎると思う。



↓最後まで読んでいただき、ありがとうございます。ポチっとお願いします。

blogramのブログランキング