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ある日、ウサギが子供を産んだと言う。
子ウサギを3羽、うちの兄妹にくれることになった。
私のウサギは薄茶色で名前はピーターと名付けた。
上の妹のは白でリリーと名付け、下の妹は黒白で名前は忘れた。
父がウサギ用にウサギ小屋を作ってくれた。
毎日、ウサギを見るのが楽しみになった。
ある日、まだ寒い日だったと思うが、ウサギが子供を産んだ。
いつもウサギの世話はおばあちゃんがやってくれてた。
おばあちゃんの叫び声がまだ寒い冬の朝に響いた。
ウサギの赤ちゃんは本当に赤くて毛が生えていない。
ついでに親も構わない。
寒い冬の朝に裸の赤ちゃんウサギが生きてるのかもわからない状態で横たわっている。
おばあちゃんにしてみればショッキングな光景だ。
私はすぐに近所の田んぼへ行き、藁が無いか探した。
たまたま田んぼにいたおじさんに藁を貰う事が出来た。
早速、小屋に入れたが赤ちゃんウサギ達は育たなかった。
その後、しばらくはウサギ達を飼っていたが、子供の我々も世話しないで、全部おばあちゃんにやらせてるという事もあって、飼いきれないなら、学校に寄付しようと言う話になった。
学校にはウサギや鶏が外の檻にいて、飼育委員が世話をしていた。
夕方、母と学校に行きウサギ3羽を先生に渡した。
寂しかったが、学校でまた会えると思い、寂しさも少しは紛れた。
翌朝、登校班で学校に到着。
門から入って直ぐに飼育檻がある。
飼育檻に多勢が群がっている。
ピーターが可愛くて話題になってるのかと思っていた。
飼育檻に近ずくと、檻の中は鶏の羽根が散乱していて、辺りには血が飛び散っていた。
よく見てみたら、うちの3羽のウサギは横たわっていた。
昨日の夜、猫が入ったらしい。
先生がうちの3羽のウサギを入れた後、鍵をかけ忘れたのだろうか?
幼い私達兄妹には余りにも衝撃的な出来事であった。