手作り作家makiちゃんが悪魔の塔に紛れ込んだ物語

手作り作家makiちゃんが悪魔の塔に紛れ込んだ物語

神さまの化身わんこ、unちゃんの下で
心を整えていたmakiちゃんは、
ある時、悪魔の住む出口のない塔に
紛れ込んで…

元人生哲学風ファンタジー!


テーマ:

makiちゃんが足下を見ると、緑色の小さな悪魔がmakiちゃんを見上げていました。

 

「どうしよう」

「どうしよう、どうしよう」

 

小さな悪魔は部屋の奥から次々と集まってきます。

makiちゃんは小さな悪魔に触れないようにしながら扉から離れました。

 

黒い悪魔の腕が緑の部屋に入り込み、小さな悪魔をなぎ倒していきます。

そのうち、黒い悪魔の一部が、身体に切れ込みが入るかのようにパクリと開き、小さな悪魔たちを丸飲みにし始めました。

 

「どうしょう」

「どうしよう」

 

緑の悪魔は森の中から次々と現れ、自分たちが飲みこまれることも気にせずに、扉に近づいていきます。

 

黒い悪魔は小さな緑の悪魔を食べるほどに身体が大きくなっていきました。

でこぼことした塊が黒いゴムの中に包まれながら、悪魔の中で動きつづけています。

 

makiちゃんは部屋に広がる森の中に踏み込みます。

森は、makiちゃんが触れるたびに緑色の砂になって、地面に崩れ落ちます。

 

「黒い悪魔の中でも、植物にならないんだわ」

 

前にmakiちゃんが小さな緑の悪魔に触った時には、緑の悪魔は植物に変わったのです。

 

(私が一緒に飲みこまれたら、悪魔の中で植物が生えるかしら)

 

「私が一緒に」

「飲み込まれたら」

「悪魔の中で」

「植物は生えるのかしら」

 

「こわい」

「死んじゃう?」

「どうしよう」

「やってみようか」

「このまま見てる?」

「どうなるんだろう」

「こわい」

 

makiちゃんの心の中の声と小さな緑の悪魔たちの声が重なり合い、どちらの声が本当の自分の声なのか、makiちゃんには分からなくなってきました。

 

黒い悪魔はその間も、次々と小さな緑の悪魔たちを飲みこんでいきます。

 

ばっくん、ばっくん。

 

心の声が全部、自分の外に出てしまったようで、

makiちゃんの心が止まります。

 

その瞬間、makiちゃんは考えることなく、黒い悪魔の中に飛び込んでいました。

 

つづく

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makiちゃんが塔に入ってからのお話第1話はこちらから。
86日め:自分の物語の主人公として生きる

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