自分とは格が違う集団の会議に混じることでサラマが抱いたのは「私がもしもこのグループの1人として働くことになったら病むだろうな」という感想でした真顔

 

所属する部署が他にないがゆえにやむなしと便宜上そこに入れられただけの私は、みなが当時取り組んでいたプロジェクトには直接関わることなく決まった方向性だけ把握していれば許された立場です。

言い換えれば、同じ空間にいながらも輪から外れて彼らをお気楽に観察することが認められていました。

 

でも、もしも。

もしも自分がこのプロジェクトの核になるメンツとして採用された立場だったとしたらどうだっただろう。

転職活動中におもしろそうな仕事を見つけ、給料も高い。やりがいがありそう。

でも、契約を結んだ先で彼らと同列に並び、彼らと同じだけをアウトプットすることを求められる立場に立っていたらどうだったろう。

 

「私はおそらくやっていけず潰れただろう」と確信しました。

 

当時メインであった大きなプロジェクトはヘッドハントされてきた3割のうちの数名が率いていたのですが、皆さん、普段は気さくなお兄さんたちです。

「会議すごいですね。内容ぜんっぜんついていけないんですがアセアセと私が話すと笑いながら優しくも「サラマちゃんには分野外の話だからね、無理ないよね」と返してくれたものです。

なんと愛ある好意的な解釈でしょうかあんぐり

しかし当の私といえばかなり冷静に、おそらく、仮に自分がその分野に知見があったとしても無理、めちゃくちゃ気張ったら彼らの視野くらいはギリ共有できるかもしれないけれどアウトプットは無理だなと自覚しておりました。

 

だって私、所内の彼ら以外の会議にも参加していましたからね。

なんならメーカー勤務時代だって打ち合わせだの会議だの、めちゃくちゃやっていたんです。

自社だけでなく、他社さんとのジョイントの会議にも呼ばれていた方だと思います。

という経緯から当時の私には会議とはこういうものという肌感覚がすでに備わっており、所内の会議も〔企業法務部〕のプロジェクト核メンツ以外の会議については、たとえ門外漢の分野であってもその肌感覚内に収まる範囲なんですよね。

 

核メンツの会議だけが特出してなにもかも違ったんです。スピード感は尋常でなく私は自分のスペック的についていけないだろうと感じていました。

 

メーカー勤務時代にだって、自社にも他社にもズバ抜けたキレ者というのはいたのです。

ただ、これが多様性を内包する一般企業となると、キレ者1人に対して凡人5人くらいの割合になりませんか?凡人の方が多い。

この浮世ではキレ者が凡に合わせていかざるを得えず、その恩恵として私などの凡も情報を咀嚼して取り込むことができますが、一方でキレ者たちはというと凡に合わせて物事を運ぶために低速飛行せざるをえません。

 

核メンツも以前は一般企業にいたわけで、引き抜かれる前の企業勤め時代にはきっと私のようなありふれた能力の人間を相手に働かざるをえず、おそらく「理解力がない相手に対して説明していく」スキルは備えていたと思います。

が、特定の意図を以て所長がキレ者ばかりを集めてきた〔企業法務部〕においては凡こそがマイノリティ。在籍する人たちの大半が同じような視点を共有できるとなると、キレ者たちは凡のために意識して低空飛行しなくてすむんですよね。

一般企業がキレ者1人に対して凡人5人の割合だとしたら、当時の〔企業法務部〕ではキレ者5人に対して凡人1人といった感じでしょうか知らんぷり

タガが外れて解き放たれた彼らは当然のように自分ペースで物事を処理していってしまい、結果、チームの平均処理ペースが格段に上がっており無理しないと凡がついていけない展開に不安

 

プロジェクトには核メンツ以外の常連もいます。

どう考えても一般の人よりは頭の回転が速いはずなのにも関わらず、核メンツには理解が及ばず発言がすべるなんて方も何人かいました。

ピンポンパンゲームで指されて気張って発言するものの、なんらか意図を取り違えることがあるのか、場が「しーん」と静まりかえるのですよ。

「今そういうことを聞いてるんじゃないですよね?」という全体の心の声が輪の外にいる私にまで空気を伝わってくるようで辛かったです。公開処刑的な不安

 

そういった環境下で、私は、だんだんと、親が子を想って下駄を履かせてあげるという行為は本当に子の幸せにつながるのだろうか、ということに疑問を持つようになるのでしたちょっと不満

 

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