ハーツクライの産駒が今年のダービーを勝ち、新世代でも昨日また勝ち上がった。
種牡馬御三家の1強として、最後までその健在ぶりを示しているが、後継種牡馬の
1頭であるスワーヴリチャードについて、少し考察したい。
(2018年大阪杯)
これまでのハーツクライ産駒の実績馬につき、血統の要素に改めて注目してみた。
【ハーツクライ産駒 実績馬】
※ スワーヴリチャード ・・・ 5代までに生じたクロス無し
① シュヴァルグラン
② リスグラシュー
③ ジャスタウェイ ・・・ 5代までに生じたクロス無し
④ ウインバリアシオン
⑤ ヌーヴォレコルト
⑥ フェイムゲーム
⑦ サリオス
⑧ ドウデュース
⑨ ワンアンドオンリー
⑩ カレンミロティック
【血統要素】 ・・・血統表の母方に入っている「要素」。上の番号ごとに抽出。
(例 オークス馬ヌーヴォレコルトの血統表)
見方の例えとして、ヌーヴォレコルトの母系血統には番号⑤の要素が入っているという意。
Mr. Prospector ①、⑤、⑧、⑨、※
デインヒル ⑦ ← Danzig ⑤、⑨
Halo ①、⑨ ← Hail to Reason ⑧
Caerleon ⑨、⑩ ← Nijinsky ⑦
A.P. Indy ⑩ ← Seattle Slew ⑧、※
Damascus ④、⑨
Nureyev ①、⑤
Blushing Groom ①
Lyphard ②、⑧
Sadler's Wells ②
Mill Reef ② ← Never Bend
Riverman ⑤、※ ← Never Bend
Wild Again ③
Storm Bird ④
Ribot ⑥
ディクタス ⑥
ノーザンテースト ⑥
Unbridled's Song ※ ←←← Mr. Prospector
Northern Dancer クロス ①、②、④、⑤、⑥、⑦、⑨、⑩ ・・・5×5が多い。
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種牡馬ハーツクライの能力を最大限に引き出してきたのは、概ね上記の血統要素だろう。
個人的にはMr. ProspectorとDanzigが早熟化を推進し、クラシック戦線を狙う上では
重要な要素と思う (ヌーヴォレコルト、ドウデュース、ワンアンドオンリー等に内包)。
他には、Seattle Slew、Lyphard、Never Bend、Hail to Reasonなどの血に、
活躍馬が多く見られた。
(ドウデュースの血統表)
また上記実績馬の多くに、父方と母方にてNorthern Dancerのクロス(5×5)が見られた。
(なお、スワーヴリチャード、ジェスタウェイ、ドウデュースの3頭には入っていない)
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種牡馬のスワーヴリチャードの場合、ハーツクライをUnbridled's Songの肌に掛けて
大活躍した存在。上記の中で唯一Unbridled's Songを持っていて、他にはNever Bend、
Seattle Slewが入っている。
(スワーヴリチャード 血統表)
従って、Unbridled's Songという特色を活かしつつ、その他の有用な血(Mr. Prospector、
Seattle Slew、Lyphard、Hail to Reason等)を補強する配合が良さそうと思っている。