30歳のとき、
小指にトリニティリングを選んだ。
理由は、ちゃんとあったはずなのに、
今となってはうまく説明できない。
ただ、しっくりきた。
重ねるでもなく、
主役にするでもなく、
小さく光る場所に落ち着いた。
あの頃のわたしは、
背伸びもしていたし、
勢いもあった。
でも、不思議と間違っていなかった。
時間が経っても、
それはちゃんと残っている。
値段が上がったとか、
今はもう簡単じゃないとか、
そういう話じゃなくて。
あのとき選んだ自分を、
今もちゃんと肯定できること。
また何かを迎えようとしている今、
思い出す。
あのときも、そうだった。
最後はきっと、
理屈よりも感覚だった。
