2013 年4月初旬に敢行したテネシー州遠征釣行で、ぜひとも釣っておきたい魚種が本種、ブラックレッドホースだった。

ブラックレッドホースは、カナダではオンタリオ州南西部にのみ分布し、グランドリバーの支流やオーサブルリバーの支流で幾度となくチャレンジしたものの、いつも釣れて来るのはよく似たゴールデンレッドホースだった。

また、一時はゴールデンレッドホースを誤ってブラックレッドホースとして、あるウェブサイトへアップロードしてしまった苦い経験もあったので、ぜひ本種の分布中心に近く、ゴールデンレッドホースよりも多く分布しているテネシー州で手にしたかった。

この日は終日雨だったので、州の東部にあるノックスビルという市の近くを流れるリトルリバーという川のある橋の下で釣っていた。仕掛けはナイトクローラーというワームサイズのドバミミズの縫い刺しのブッコミで、二本竿でアタリを待った。

するとすぐに一本にアタリがあり、アワセると確かな手応え。慎重にいなしながら寄せてきて、さて何だろうと魚を見てまず思ったのは、顔つきがずんぐり馬面だったので、ホワイトサッカーではないかということだった。

だが、ひれには赤みがあるのでホワイトサッカーではなくレッドホースだ。尾びれは黒い。そしてゴールデンレッドホースよりも鱗が細かいので独特の光沢をランディングネットの中で放っている。やった! ついにブラックレッドホースを釣った!

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初めて釣ったブラックレッドホース。側線鱗数 45 は確かにあり、尾柄部が細長く、独特の顔つき。間違いなくブラックレッドホースだ。


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サイズはこれくらい


この遠征で釣れたブラックレッドホースは結局この一尾だけだったので、本当にラッキーだった。11 年越しの宿題を終わらせることができた。

コイ目サッカー科 Moxostoma 属。ゴールデンレッドホースによく似るが、尾柄部が長く、また鱗がわずかに小さいので側線鱗数がゴールデンの 38~42 に対して 44~47 と多い。ただし 45 枚はないとブラックレッドホースだと断定できないとされている。慣れれば鱗の細かさによる独特の光沢から見分けられるようになる。シルトの混入が最小限の砂底、礫底、あるいは岩底のクリークや中小河川のプールやザラ瀬を好む。最大全長 66 センチ。濁り、シルトの混入、および汚染に弱い。ゴールデンレッドホースなどと同じ場所にいることが多い。ミネソタ州やカナダのオンタリオ州では分布の末端にあたるため比較的まれな魚種だが、アメリカ南部では一般的に見られる。無脊椎動物食性。

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同じポイントから釣れたゴールデンレッドホース。尾柄部がブラックレッドホースよりも短いことがわかる。


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ブラックレッドホースの口



初ブラックレッドホース別影



初ブラックレッドホース近影