医療=安い? フィットネス=高い? | 次世代型フィジカルセラピスト ケンちゃん

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人が人たる所以・原理原則を、理学療法士・鍼灸師の視点から追究するブログ

対価をどのように決めるか?

 

身体のケアや治療に関わる値段設定は、専門知識や資格の有無に関わらず

 

所属する分野によって天と地の差がある。

 

 

 

『金銭的報酬だけを目的に医療を施したり医学を教えたりすることを戒め、人命を尊重し、患者のための医療を施すこと。』と

 

医学の父、ヒポクラテスは説く。

 

これは医療に携わる人が最初に学ぶ倫理観であり、医療に従事する方が根本に持っているマインドであると思う。

 

国民皆保険や介護保険の恩恵もあり、

 

日本では格安で高度な医療や介護を受けられる、とても恵まれた国だと思う。

 

その反面、医療を提供する側の人間は、直接的な金銭のやり取りをせしないこともあり、

 

金銭面に対しての思考が弱く、自分の行っている医療に対して値段をつける事自体を嫌悪する傾向にあると思う。

 

自分自身もそうだ。

 

 

 

対して、フィットネス業界はどうか?

 

こちらはビジネスとしての思考が高く、

 

しっかりと金銭面的な考えも働かせることもあり、自己ブランディング力が医療の人間に比べはるかに高いと感じる。

 

医療の人間にはあまり持ち合わせていない、とても素晴らしい能力だと感じる。

 

しかしながら、身体に対する知識を持ち合わせていないことも多々見受けられるのにも関わらず、

 

報酬を前提としない医療のマインドは無いこともあり、また、保険を使えないこともあり、

 

価格は医療よりも高額に設定されている傾向。

 

 

専門知識を有しているのにも関わらず低額な医療?

専門知識が無いのにも関わらず高額なフィットネス?

 

フィットネスが心身に好影響を与えることが証明されつつある今、

 

医療の中にもフィットネス要素を取り入れる傾向が多々見受けられている。

 

では、その場合の価格設定はどうする?

 

根底にあるターゲット層やマインドが違うけれども、その垣根が取り払われている今、

 

そして混合診療や混合介護が解禁に向かっている今、

 

身体に関わる職種のモラルも含めて、社会的な、経済的な立場も含めて

 

これから総合的に市場を作り上げていく、大切な時期に入るのではないかと思う。