前回は新型コロナに感染するまでの状況を記載しました。

今回はホテルでの療養と悪化後の入院に関して書きたいと思います。

 

ホテル療養は軽症者と重症者を選別する残酷な所

前回でも書きましたが、新型コロナウィルスはおよそ14日間菌を保有しているそうです。

ホテル療養は感染者を隔離するための施設で、コロナに対しての治療をする施設ではありませんでした。

そのため、軽症者は勝手に治っていくが、そうでない人は悪化するまで待ったのち、病院へ入院という事になります。

 

実際に私も経験したわけですが、悪化しているのが分かっているのに、なんの手立ても講じてくれないのがとても辛かったです。

 

ちなみに入院の判断はパルスオキシメーターという機器で、動脈血酸素飽和度を量り、一定の数値(およそ95)以下に下がることが条件だそうです。

下の写真は退院直前なので97でしたが、入院直後は93ぐらいでした。

 

ホテル療養はこんな所

 

部屋を割り当てられ、そこで隔離されます。

私の場合、ホテルが決まるまで2日掛かりました。

 

ホテル隔離期間は自治体によって違いますが、概ね1週間程度だと思います。

基本的に、コロナの症状が出て人にうつらなくなるまで10日間掛かるそうで、私もホテル退所日はちょうどコロナ発症から10日目(入所からは1週間後)に設定されました。

 

ホテル退所の条件は、発症から10日間経過し、薬を使わずに平熱を3日間維持する事でした。

つまり熱がある状態だと退所は出来ず、隔離期間が延長されます。

私は8日間ホテルで過ごし、その後入院となりました。

 

当然ですがホテルに一度入ると退所まで外に出れません。

行き来出来るのは自分の部屋と部屋があるフロアだけです。

フロア内のエレベーターホールに、アメニティが置いてあり、自由に取れるようになっていました。

弁当や水も定期的にそこに置かれます。

 

そして朝昼晩と3回にわたり、看護師さんから体調を聞かれ、定期的に医者が電話で診察をするという流れでした。

 

個人的に一番困ったのは食事です。

体調に関係なく全員同じ弁当、しかも毎食代わり映えのしないような物で、体調が悪く味覚障害も出ていた私は全く弁当が食べられず、ホテル療養だけで2キロ痩せてしまいました。

 

ホテル療養であった方が良い物

 

・食事が取れる場合、取れない場合を想定して色々持って行くと良いです。

ウィーダーinゼリー、カップ麺、スープパスタ、酵母パン(ホテルは全て弁当)、カロリーメイトなど。

 

・嗜好品は無い。

飲み物は水とお茶のみ。湯沸かしポットはありました。

清涼飲料水や溶かして飲める系の飲み物は必須です。

勿論お菓子も食べれるなら持って行った方が良いでしょう。

 

・時間を潰せるもの。

とにかく隔離時間が長いので、時間を潰すのが大変です。

ホテルはWi-Fiがあるので動画を見れるものやゲーム、書籍などを持って行くと良いでしょう。

私はわざわざSwitch Liteを購入して持って行きました。

これがめちゃくちゃ役に立ちましたね。

ドラクエ11Sのレベルを全員99まで上げちゃったほどです(笑)

 

ホテル療養から入院までの流れ

・5/17(月)にコロナに感染してからは38度以上の熱が続き、持病の肋間神経痛がひどく傷みました。

しかしこの時点で咳はさほど出ていませんでした。

 

・5/20(木):ホテルへ入所。

ここから容体が安定し、熱は37度前半をキープ。

しかし味覚・嗅覚障害が出て、まったくご飯が食べられなくなりました。

この時点ではまさか入院までいくとは思っていなかったです。

 

・5/24(月):少しずつだが悪化してきている感覚が。

調べると軽症者はコロナ感染から1週間で治るが、重症者はその後悪化する傾向があるとのこと。

そしてコロナ発症からきっかり1週間後のこの夜から、突然38度以上の熱が出始めました。

 

・5/27(木):解熱剤を飲まないと熱が下がらない状態に。

この頃になると咳が酷く、ベッドからほとんど起き上がることが出来ない状態でした。

 

・5/28(金):病院へ入院。

 

ホテル療養はコロナの治療をしてくれるわけでは無いので、重症者は悪化するのをただ待つのみというのがしんどかったですね。

 

入院してからは快適だった。

 

入院したのは最先端の医術が受けられる最新の病院でした。

診察の結果、肺炎を起こしていたものの、薬だけで治るだろうとのことでした。

 

そこから8日間入院しましたが、最後の4日間は体調も回復していたし、同部屋の2人が退院して4人部屋を1人で使っていました。

ご飯も美味しかったし、やることが無いから起きている時間のほとんどを映画鑑賞とゲームに費やしていました。

たぶん社会人になってから、こんな自堕落な生活を送ったことは無かったんじゃないですかね。


ちなみにホテル療養や病院の入院費用は、すべて公費という事で無料でした。

ありがたや。

 

退院後の後遺症

咳は現在も相変わらず出ています。

3週間寝たきりだったので体力は勿論ですが、免疫もかなり落ちているようです。

先日、突然耳が痛くなり、耳鼻科へ行ったところ、外耳炎と診断されました。

耳かきをした際に細菌が入ってしまったようです。

今までこんなことは無かったんですけどね・・・。

 

それよりも「こんな後遺症あるんだ」と思うようなものがあります。

それは満腹中枢の異常です。

 

まずお腹がすかないんですよね。

でも食べると際限なく食べられてしまいます。

いくら食べても満腹感をまったく感じられ無いんですよ。

 

また味覚・嗅覚障害が続いていることも良くないんですよね。

全体的に味が薄く感じるので、例えば家系ラーメンの超濃いスープを飲んでも薄く感じる+満腹感が無いので、意識的に飲むのを止めないと飲み干してしまいます。

これがずっと続くとは思いませんが、すでに体重は元に戻り、更に増加傾向が見受けられます。

ついつい食べてしまうのですが、我慢しないと健康にも体重的にもよろしくないことになりそうです。

 

退院後は食べたい物を食べたいだけ食べたのですが、楽しみにしていたコーヒーなんかは全然美味しく感じられず残念でした。

結局最初に飲んだっきりコーヒーは飲んでないなあ。

 

最後に

感染対策をしっかり行っても感染する時は感染します。

感染したかも?と思ったら、周りにうつさないよう早めに隔離生活を行うこと、そして近所にもアピールをすること、この点は早めに動いていて本当に良かったです。

 

感染してしまったら軽症であれば1週間程度で勝手に治ります。

軽症じゃない人はホテル療養は悪夢のような時間ですが、病院に行ければ快適です。

ニュースでは、ホテル療養や病院に入れないで亡くなる方もいると聞くので、地域によっては感染自体が命取りになるかもしれません。

また感染当初から重症化するような持病を持っている方も、他人事だと思わずにしっかりとした感染対策を行った方が良いでしょう。

 

そして一番大変な目に合うのはどうしたって濃厚接触者になってしまう家族です。

感染した本人よりも家族の方がはるかに大変だったことでしょう。

それでも家族が感染しないで本当に良かったです。

 

以上少しでも参考になれば幸いです。