METライブビューイング・オペラ「ウェルテル」 | 京都を遊びつくすブログ

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マスネ作曲のウェルテル、観に行ってきました。

 

原作は、ゲーテの「若きウェルテルの悩み」です。

 

こってこてのロマン派オペラ。

 

重度の(笑)中二病である私は、

 

このオペラ作品を観る日をとても楽しみにしていました。

 

しかし?どうにもこうにも中々感情移入ができなくて困惑しました。

 

え、私、大人の階段のぼっちゃったのかしら、と思いました。

 

だって、まずウェルテルなんて妄想が暴走しまくってるし、

 

シャルロットも子供すぎる。

 

何も考えてなくて思ったことをぽんぽん言葉に出すだけだから、

 

ウェルテルのみならず旦那さんまで幸せそうじゃない。

 

いやいやいや茶番すぎるでしょうw

 

と思ってしましました。



 

でもこんな事を思うのは私だけだったのかしら、

 

と思って、「ウェルテル」を観たほかの方のブログを読むと、

 

どうやら私だけではなかったようです笑

 

フリーライターである小田島久恵さんが、このオペラを面白い言葉で捉えている。

 

「身勝手な一部始終がこのオペラである」

 

座布団一枚。



 

さて。

 

今回私が一番にご紹介したい歌手は、なんといっても、

 

ウェルテルを演じた、テノール歌手のヨナス・カウフマンです。

 


 

驚くほどに、この世の人間ではないと思うほどに、かっこいい。

 

どうしますこんな人が電車で隣り合わせになったら!!!笑



 

結構色んな人が、

 

「カウフマンがウェルテルを演じなかったら、ウェルテルはただのキモ男だよ」

 

と言っているのですが、私はそうは思わず、

 

「カウフマンみたいな紳士がウェルテルを演じるから

 

ウェルテルの評価が上がっちゃうんだよ」と思っていましたw

 

あと、また別のブログを読んでいた時に、

 

第4幕で、ウェルテルがなかなか死なない・・・

 

みたいな内容が書かれていたのですが、

 

ここは私も同感でしたねw

 

このオペラは、ウェルテルとシャルロットの関係が

 

始終離れたり縮まったり、

 

ウェルテルが生死の間でもだえ苦しんだりするなど、

 

白と黒の間を行ったり来たりするような、

 

不安定な作品だなぁと思いました。

 

いい意味で、人間の心の不完全さを表現するかのような演出でした。



 

それから、舞台芸術がとても素晴らしかったです。

 

オペラの抽象的な、シンプルな演出から観客がいかに想像を膨らませるか、

 

という楽しみ方よりも、

 

視覚の美しさ、リアリティさがすごく際だっていたと思います。

 

このようなオペラも素敵だなと思いました。



 

第2幕と第3幕の間に、出演者のインタビュー映像が流れるのですが、

 

ここでもカウフマンは世の女性たちの心を奪ってゆくのですw

 

彼はとても話が面白いので、館内では笑い声も聞こえるほど。

 

例えば、ウェルテルの恋の病に関しては、フロイトの話を持ち出すとか。

 

始終カウフマンはとってもずるい男でした。

 

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