やがて…彼が静かにそっと離れたら
途端に寂しくなってしまい抱きつく
[どうした…?どこにも行かないから
煙草を吸うだけだから…喉渇いたろう]
そう言って立ち上がって寝室から出て
広くて逞しい肩に…筋肉質の身体
モデルみたいに長い手脚に見惚れてしまう
あの身体に抱かれたのだと改めて思う
同性に抱かれるとは考えてもいなかった
冷たそうに見えて本当はとても優しくて
[…どうしよう…好きになったなんて言えない
それに…自分なんてまだ子供だから]
[誰が子供だって?色気があり過ぎて…おまけに
嬉しいよ好きになってくれたから]
後ろからいきなり抱きしめられて固まった
[…っ!いつからいたんですか…狡いですよ]
精一杯起こった表情を見せてみたのに
[ちゃんと言えば良かったよな…悪かった
俺は最初からお前だけを愛している]
愛の言葉を聞いた瞬間思わず泣き出して
ベッドに座った彼は困ったような顔だから
思い切って僕から抱きついてから見上げる
[片想いなんだって言い聞かせていました
でも…夢じゃないですよね…?あの僕]
言いかけたら彼の綺麗な顔が至近距離で
ぼうっと見惚れているといきなり耳を
[…痛っ…やっ…!齧らないでお願いだから
酷いです…!嫌いになるから]抗議したら
[…あっ…舐めないでくすぐったいから
あぁ…変になるから…]今度は噛み痕を舌で
涙目で一緒懸命お願いしているのに
嬉しそうな…どうしよう愛されている
お互いに片想いしていたなんて…夢みたいだ
やがてそっと両頬を大きな手で挟まれる
恥ずかしいのを堪えて目を開けてみると
[愛しているよ…今までもこれからもずっと
お前だけを愛してゆくと約束する必ず]
そして痛いくらいに抱き竦められて…
再びまたシーツの上に…彼に両手を伸ばす