退院した自分を迎えに来た唐毅と名乗った
自分よりも幾らか目線が高い上に…怖い
見るからに只者ではない雰囲気を持っている
綺麗な顔だけれど…無表情で口数も少ない
高級品だと一目で分かるスーツを着ていて
病院から出て待っていると黒塗りの高級車
何となく後部座席に座ろうとしたらやはり
怒っているのか…車内の中は微妙な空気感
一カ月間も入院していたから疲れやすい
運転席の唐毅を見ていると…落ち着かない
しばらくしたら車は大きな屋敷に着いた
降りようとしたら後部ドアが開けられて
唐毅が無言で長い腕を伸ばしたと思ったら
いきなり抱き上げられてしまった…!
[降ろして下さい!唐毅さん…!歩けるから]
頼んだら鋭い視線で[黙っていないと落とすぞ
それからさん付けは止めろよ!不愉快だ]
初対面でいきなり怒鳴られるなんて…何故
大人の男が泣くなんてみっともなさ過ぎだ
黙ってしまった自分をどう思ったのか
唐毅さんは力強い足取りで二階の階段へと
連れて行かれた部屋はゲストルームだった
そしてベッドの上に優しい手つきで降ろすと
[夕食の時間まで寝た方がいい…お休み小飛]
