清菜慈には何と…言えばいいのか
彼には本当に感謝しても仕切れない
それでもやっぱり自分が愛しているのは
顧海なのだと改めて再認識している
取り敢えず待ち合わせのバーに入ってゆく
カウンターのスツールには清菜慈がいた
背中を見た瞬間罪悪感が込み上げてきた
後ろから声をかけて[…清菜慈…あの]
次の言葉がどうしても出てこなくて
目をまともに合わせる事が怖いなんて
暗くなったと思ったら引き寄せられた
[…顧海に会ったんだろう…?洛因違うか?]
何故知っているのか…混乱状態になって
[…大学が一緒だったんだよ顧海とはだから
きみが顧海の恋人だった事も聞かされてた
どうしても忘れられない人がいると…
男子校だから同性なんだと分かったよ
顧海はあの時からずっと恋人はいない
俺からはそれしか今は言えないんだ…
愛しているならついて行くべきだと思う]
一度に知らなかった事実を聞かされて
ただ一つだけ分かったのは顧海にずっと
愛されてきた真実を…会いに行こう…
そして…何もかも捨てて一緒に生きてゆく