第四十六回 我国最初期のアルミサッシュに採用された「クレセント」 | ユージーのブログ

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我国最初期のアルミサッシュに採用された

「クレセント」

 

 

 

【クレセント:引き違い窓等の部屋側に設けられる鍵】

 

 

1⃣ 引き違いアルミサッシュを開放する手順

 

1) 指で可動部分を持ち上げる

 

クレセント材質:SUS

回転軸部分材質:アルミインゴット

 

注意:つまみ形状部分が回転軸となる

 

 

 

2) 上まで完全に持ち上げる

 

 

 

3) つまみ部分を軸に左回転する

 

 

 

4) この状態でクレセントが完全に開放する

(これによりアルミサッシュを開けることができる)

 

 

 

 

 

2⃣ 引き違いアルミサッシュを閉める手順

 

1) 開放操作と逆手順

 

L方向に曲がった部分を持ち

逆回転で持ち上げる

 

 

 

2) 可動部分を最上部まで持ち上げ、

受け口部に沿って押し下げる

 

 

 

3) 完全に下まで押し下げることにより

アルミサッシュの障子を閉める(固定する)ことができる

 

この方法の利点は、現代のクレセントに比べて

違法者の進入時に加えられる衝撃や振動に対し

楔(クサビ)状に刺さっているため、抜けることがなく

防犯上非常に安全である。

 

 

 

 

-------- 解説 --------

 

我国では、戦後もしばらくの間「ビル用サッシ」は

鉄板を曲げて作られていました。

もちろん、「サッシュ枠」も鉄板の折り曲げ加工によって

「セット物」として製作されていたのです。

サッシュに嵌められるガラス板は

パテあるいは油性コーキング材により、

四周囲が固定されていました。経年変化により、ガラス押え用の

パテ材は固化し度々「棒状」に剥離していました。

そのスチール製サッシュも昭和初期から用いられたもので、

明治期から昭和初期までに建設された多くの洋風建築には、

木製サッシュが採用されていたのです。

 

理由は簡単明瞭で、当時の日本に薄板を曲げる

技術がなかったことによります。

一般に、ここまでの認識は

多くの建築技術者たちは理解しているのですが、

事実は我国で生産される薄板(鉄板)の材質が粗悪で、

「つぶし曲げ加工」を施すと

大半の薄鉄板に割れが発生し、使い物にならなかったのです。

これらを一気に改善する契機になったのが、

日本橋室町に建設された「三井本館」でした。

 

設計も施工も米国の会社に発注し、

「三井財閥の本拠」として昭和7年に竣工し開館しています。

この建設に関わることによって多くの技術を学び

製品の改良がなされたことにより、

国産スチールサッシュをより合理的に製作することが

可能となったのでした。

 

しかし、昭和40年代まで我国のアルミサッシュメーカーは

「鍋窯屋がサッシュを作っている」と揶揄され

諸外国のサッシュメーカーから一段下に見られていたのです。

特にヨーロッパのサッシュメーカーは

航空機メーカーの傘下企業が多く、一流とされていました。

たしかにヨーロッパの住宅に採用されている大型一枚戸等は、

クレセントを回すと航空機が着陸するときのように

車輪が下にさがり、指一本で大型サッシュが軽く開閉できたのです。

技術力と製品の品質面での圧倒的な差には

如何ともしがたいものがありました。

 

現在、我国のサッシュメーカーのアルミサッシュは

世界的に見ても最高水準の製品を製造しています。

そんな紆余曲折を経た苦労の証のひとつが、

この「クレセント」なのです。

 

 

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写真・文責  児玉 博文

 

 

 

 

 

 

 

 

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