気温が上がりすぎても仕事は待機になるが、午後からは雨も落ち出した。温い雨だった。雨もまた待機要因になる。結局今日の仕事の大部分は読者時間になってしまった。


時間潰しに読んだのは堂場瞬一氏の『沈黙の終わり(上)』だ。2021年4月に角川春樹事務所から単行本として刊行されたあと、2024年4月にハルキ文庫化された。(本書)




定年を間近に控えた東日新聞の編集委員だった松島慶太は東日新聞柏支局に支局長として赴任した。野田署に挨拶回りをしていたところ、署長の小野に緊急連絡が入った。


行方不明の届出があった7歳の女の子が江戸川沿いの森の中で遺体で発見された。この事件の詳細な記事を報じた週刊誌を読んだ東日新聞埼玉支局の古山孝弘は4年前に埼玉県吉川市でも同様な事件があったことを思い出した。


学習塾に向かった当時8歳の女の子が行方不明になっていた。古山は、今回の野田市での事件現場が吉川市とは江戸川をはさんで近かった。関係があるのか、大先輩の松島に懸念を話すと、松島は33年前に流山で7歳の女児が殺害された事件を思い出した。その現場も江戸川沿いだった。


これは偶然なのか。調べてみると、この地域で他にも同様事件が発生していた。いずれも未解決事件のままだった。事件を調べる古川に埼玉県警から圧力がかかった。さらに松島がひそかに接触していた野田署長の小野が自殺した。


警察は何を守ろうとしているのか、疑念を報じた東日新聞の記事で事態が動き出した。はたして…。



本書(上巻)の構成は以下のとおり。(目次引用)

第一章 終わりの始まり

第二章 壁

第三章 掘り下げる

第四章 展開

第五章 転がる石



今日から「下水道展2024」が東京ビックサイトで始まった。明日足を運ぶ予定だ。もちろん目的はマンホールカードだ。ビックサイトにある須田場も301店舗目として悪くない。