前回ポロリンが起こる理屈をお話しました。
現象としてはベットキャンセルを実行するタイミンが後ろにずれただけのことで、何故それがボーナスにつながるのか。
そのあたりについてお話するには、まだちょっと段階を踏まないといけないようです。
今回はベット数について解説します。
1プレイが終了した時にそのプレイでのベット数をゼロクリアしたら、前回触れた複合フラグの<bit4>を0にして、それからスタート地点へと戻ります。
解析記事の最初のほうでお話したかと思いますが、スタート地点を出発したら乱数の更新をしてから現状のチェックを行います。
精算ボタン由来の払い出しの処理はここでなされるので、フラグが立ったまま保留されているベットキャンセルが実行されます。
ホッパーからコインが1枚戻ると同時にベット数をマイナス1します。
ですが、ベット数はクリアして0になっています。
どうなるのでしょうか?
某サファリラリーでは「0-1=99」という計算式が成り立ってしまう裏技があったとかなかったとか。
ではリノでも同じなのでしょうか?
いえ、そうではありません。
リノでは1バイトメモリにベット数を保存しておくのですが、1バイト(8ビット)で表すことができる値は2の8乗で256個あります。00~FF(0~255)です。
それなら「00ー01=FF」となるのでしょうか?
いえ、それも違います。
実はこんな計算が行なわれているのです。
16進数の二桁の値で考えます。
マイナス1したら結果の下桁だけを見て、0~9なら計算終了。A~Fだった時はさらにマイナス6します。
16進数だけど10進数のように扱う、ということですね。そう、下の桁のみ。
よってベット0の状態でベットキャンセルが行われると。。。
00ー01=FF→F9
となるわけです。
なんと249枚掛けになります。
それなら地道に1枚ずつベットキャンセルを続ければ合計で250枚もコインを抜ける、となりそうですが、そこはちょっと違います。
F0ー01=EF→E9といったように、下の桁は計算で桁借りするたびに値を6ずつ間引いていきますから、ポロリンが成功してホッパーから1枚落ちてきた時は(実質は)159枚掛けになっていて、ベットキャンセルを繰り返せば160枚のコインを抜くことができます。
ここまで大量にベットしてあるマックスベット状態なわけですから、そりゃあ追加ベットを受け付けなくなっているのも納得ですね。
【其の20に続く】