JALの機内誌を繰っていると「コーヒーハンター」という言葉にぶつかった。

「コーヒー・ハンター」

なにやらすごい職業ではないか。

何しろ「ハンター」である。「ハンター」はいったいどんな格好をしているんだろう。

きっとサファリルックに身をくるみ、双眼鏡で遠くのコーヒー園を覗いてる男に違いない。
彼は、静かに「獲物」に近づき、かっと一掴み、禁断の青い実を捥ぐはずだ。
そして、満足げに笑みを浮かべながら、その香りを嗅ぎ、日焼けした顔に映える白い歯を近づけ、実を砕く。
小さく頷いた後は、コーヒー園の主に見つからないようにそっとその場を立ち去るだけだ…

さすが「ハンター」だ。
彼は、南米、アフリカ、場所を問わず、どこにでも出没するに違いない。

いや、待て。
これでは、ただのコーヒー泥棒じゃないか!?

「コーヒー・ハンター」

ますます惹かれる職業だ。